内容説明
「AかBかと問われても、大体のことにCがある!」
アウトなオールモストジャパニーズ
小原ブラスと嫌になるほど考える明日の日本と日本人。そしてあなたという個人のあり方
“関西弁を喋るめんどくさいロシア人、そしてゲイ”
そんなアイデンティティをゆるく携え、コメンテーター・コラムニストとして活躍する小原ブラス。
TVやTwitter、YouTubeなどで発信する著者の言葉は、「刺激的だけど考えさせられる」ことで有名になっている。
初の著書・エッセイである本書では、ソ連崩壊直後のロシアでの幼少期の思い出から日本を見つめ明日を考える。実は奥手な恋愛感、幸せとは言えない日本での生き方、戦争と平和への想いまで、それはそれはめんどくさい持論を語りまくっている。
ただのひとりごとではあるけれど、どこか悶々としながら日常をこなしてる現代人へ向けた、考えはじめるためのメッセージのようにも聞こえてくる。
わたしたちは日本をもっと理解しておかないといけない。
Why?じゃなくBecauseジャパニーズピープルの時代へ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
17
6歳からずっと日本で暮らしてればそりゃ日本人でしょ。ソ連時代の人々の暮らしの様子がなんでもカネカネでなかった頃の日本と似ていると気づいたり、帰化の条件に「日本国・日本政府・日本国憲法に反する思想を持っていた過去がないこと」という項目があると知ったり、いろいろ興味深い。「お付き合いする先のゴールがない」から恋愛に積極的になれないって言うのには、反射的にもったいないと思ってしまった。家族や子供を持つ未来は誰もが描けたほうがいいのにな。遺伝子的にどん詰まりなのは私も同じだし。それでもできれば楽しげなのがいいよ。2023/07/14
あんこ
6
ソ連崩壊の翌年ロシアで生まれ、6歳のときに母の再婚がきっかけで姫路で暮らし始めたブラスさん。ほとんど日本で育ったのに、ウクライナ侵攻からはロシア人として矢面に立たされ、何を言っても何をしても批判を受ける苦しい立場いにるのは本当に気の毒だ。タイトルは、めんどくさいロシア人(ブラスさん)から日本人(私たち)へという意味かと思ってたけど、ブラスさん自身がロシア人から帰化して日本人になるよ、という意味でした。早く認められますように。2023/09/17
よしむら
5
テレビでよく見るブラスくんは容姿端麗、関西弁のロシア人でゲイ。そんな彼に惹かれ、著書が出ていると知り購入。彼のルーツと、ウクライナ問題についての彼の意見を知ることができます。これからもめんどくさい(本人は、実はめんどくさくないんだと書いてますが)応援したくなりました。2022/12/21
むーみん
5
一気に読んだ。ほぼ全編にわたって共感と同意。著者ご本人の頑張りと誠実さが伝わってくる。そして、お母さん、お父さん(お母さんと再婚しはった日本人男性)が素敵!2022/09/25
ガンジス川沐浴子
4
軽そうに見えて重みのある本。 ロシアから関西に移り住んだ情景や同性愛含めて生い立ちやパーソナリティからロシアの国まで。 理屈っぽいというか神経質という感じが文章にも滲み出ていると思う。 思考力を鍛えるためには1に読書!2に読書!なるほど! ロシア国籍から日本国籍に帰化するにあたって日本に反する思想を持っていた過去がないこと、とか。想像以上にシビアな立ち位置で真剣に生きてるんだな、と思った。 いつの日かふんわり幸せになれたらよいなあとなんとなく勝手に思った。2023/08/21