内容説明
余命を隠したまま恋人に別れを告げた主人公の嘘に涙する(『優しい嘘』冬野夜空)、命の期限が迫る中、ウエディングドレスを選びにいくふたりを描く(『世界でいちばんかわいいきみへ』此見えこ)、大好きだった彼の残した手紙がラスト予想外の感動を呼ぶ(『君のさいごの願い事』蒼山皆水)、恋をすると寿命が失われる病を抱えた主人公の命がけの恋(『愛に敗れる病』加賀美真也)、余命に絶望する主人公が同じ病と闘う少女に出会い、希望を取り戻す(『画面越しの恋』森田碧)――今を全力で生きるふたりの切ない別れを描く、感動作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アリス
20
日々大切に生きなければと思った本。2023/03/18
オセロ
20
タイトル通り少年少女達の切ない5つの短編集からなる1冊です。 どの話も良かったですが、個人的に予想外の手段で感謝を伝えようする冬野先生の『優しい嘘』と、互いに秘密を隠したまま夢を追いかける少年少女の物語を描いた加賀美先生の『愛に敗れる病』が特に印象的でした。2022/10/01
なみ
15
余命というかなり限定されたテーマながら、バラエティ豊かなアンソロジーでした! 全体的に文章が綺麗で読みやすかったです。 難病であることが発覚した少年が、同じ病気の少女のブログを見つけて励まされる『画面越しの恋』が特に好きです!2022/09/26
じーつー
9
言い方悪いけど、人の死って、創作においてインスタントな感動を最も作りやすいツールの1つだと思う。 そうであるが故に、それをどう演出するのかが最も難しいツールの1つでもあると思う。 そんな死をテーマとした短編集。 読んだことある作家さんは冬野夜空だけだったけど、総じてよかった。 設定も演出も落としどころも、それぞれ異なっていて。 甲乙付けがたいところではあるけど、特に『愛に敗れる病』と『画面越しの恋』が好きだ。 そもそも『恋』と『死』が絡み合う物語に涙腺が刺激されないわけないんだ。2023/12/27
栗山いなり
8
余命少ない登場人物達の恋模様を描いた物語を集めた短編集。うむ、実にスターツらしい物語ばかりだったなと感じた2022/12/03