幻冬舎新書<br> ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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幻冬舎新書
ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

  • ISBN:9784344986701

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内容説明

2010年代後半以降、米中対立が激化するなか、2022年2月、ロシアがウクライナに侵攻。世界情勢はますます混迷を極めている。プーチン大統領はロシア帝国の復活を掲げて侵攻を正当化し、習近平国家主席も「中国の夢」を掲げ、かつての帝国を取り戻すように軍事・経済両面で拡大を図っている。世界は、国家が力を剥き出しにして争う19世紀的帝国主義に回帰するのか? 台湾有事は起こるのか? 米中関係に精通するジャーナリストが、国際政治のエキスパート5人と激論を戦わせ、これからの世界の勢力図を描き出す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

33
22年9月。峯村氏の『十三億分の一の男』は興味深く読んだが本書はまえがきから興奮気味なのでまずは落ち着けと。米中が台湾(民国)を巡って戦争(Hot war)するのか?戦争したいのは米国の方なのでは?中国(中共)は武力で統一するまでもない■仮に台湾有事が起きたとして、まず米軍が大陸に侵攻するわけではないだろうから、日本が巻き込まれるとなると台湾以外は自衛隊と在日米軍が戦うことになるのか?どうしても米中に戦争をさせたい人たちがいるらしい(私も戦争の可能性がないと思っているほど平和ボケしているわけではないが)2023/05/15

紙狸

25
2022年9月刊行。ジャーナリスト峯村健司氏が、国際政治、安全保障の論客5人と対談した。ロシアのウクライナ侵攻のインパクトと、台湾を巡る緊張について論じる。当方の関心は主に前者にあり、ロシア軍事の専門家、小泉悠氏の発言を丹念に読んだ。ロシアには基礎体力がある。戦争が2、3年続いてウクライナ軍の足腰が弱ったら、また首都キーウを狙いにいくかもしれない。小泉氏は締めくくりに、ロシア人に関する洞察を口にする。ロシア人は「人から好かれるのが苦手」だと。「忘れられるより嫌われたほうがマシ」という表現があるという。2022/10/25

入道雲

15
世界は動いている。ロシアとウクライナの戦争は、世界の今後をひっくり返すトリガーであるだろう。それに対して日本はどう向き合うのか?本書が出てから約半年。ウクライナを巡る状況は変化しているが、大きな方向性は本書で著者や各氏が述べたものだろう。日本人一人ひとりが周りを見渡し、足下も確認し、本気で行く末を考える岐路に立っている。5年、10年、20年後に後悔する事にならないように。2023/01/11

ピオリーヌ

14
国際政治等の専門家五人との対談集。以下印象に残った箇所を。「今後の国際秩序づくりにおける、日本政府の役割は大きい。心配なのは日本国民の意識。ウクライナ侵攻時にいわゆる[どっちもどっち論]が多くの有識者や著名人によって唱えられた。これだけ地理的に離れたウクライナ戦争でさえ[どっちもどっち論]が出てくる日本の世論が、台湾有事の際にどうなるか非常に心配」「ロシアによる侵略を擁護すれば、憲法九条に掲げられた平和国家としての理念を根底から覆すことになる。」2023/04/14

TS10

11
国際政治、安全保障の専門家たちとのウクライナ戦争、台湾有事、将来の国際秩序についての対談録。台湾有事の可能性や将来の国際秩序像については、各論者によって認識の相違が見られるものの、現下のウクライナ戦争への対応が今後の国際秩序や中国の対外行動に影響を及ぼすという点では共通している。個人的には、米中間の戦略核の均衡によって、通常戦力において劣っている日米側にこそ戦術核使用の検討を迫られているとする第三章での村野将氏の主張が最も衝撃的かつ説得的に感じられた。2024/02/05

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