内容説明
人はなぜ血で血を洗う戦いを繰り返すのか? ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、1章分を加筆・アップデートした最新版。米、中、露、欧州、その他諸国、そして日本……多極化する世界の覇権争いの舞台裏も解く。私たち日本人の戦争観を塗り替える戦争通史の金字塔。「世界史」を通じて読み解く「戦争と平和」。“古人類学による戦争の起源”から“戦時国際法の限界”、“21世紀の東アジアの未来”までがわかりやすく学べる。日本人は“戦争”とどう向き合ってきたのか? そもそも人類はいかにして“戦争”を回避しようとしてきたのか? 「戦い」を通じて「秩序」を作り上げてきた人類の歴史の核心に迫る。戦争とは何か、平和とは何かを考えるきっかけが得られる! カリスマ世界史講師だからこそ書けた、「令和以降の世界を本気で考える」ための必読書。そもそも人類は、いかにして戦争を回避しようとしてきたのか、歴史を振り返っておく必要があるのです。――本文より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAN
13
戦争の歴史を学ぶことで初めて平和について論じることができるのだと、痛切に感じる。戦後の歴史教育(というより戦後日本の米国属国化体制)は、日本の戦争犯罪については論じるが、戦勝国の戦争犯罪については教えない。そのひずみが歴史教育で形作られる国体観を脅かすものになってきている。本書で論じられる歴史は現代人に必須な歴史観であり、真の「愛国」を論じられる貴重な学びになる。中学生、高校生の歴史時間はこの本で学びたかった、そう思ってしまうくらいの内容でした。2024/01/24
にょ
3
浪人時代に旧版を読んで、駿台三号館までサイン貰いに行ったのはいい思い出。茂木先生に会えた感動で、ファンですって言ってもそんなうれしそうじゃなかったのに、p253のスエズ運河の誤植を指摘した時はやたらうれしそうだったのが印象的だった。私の青春の一幕です。2022/10/27
さぼてん
2
とても勉強になりました。特に大東亜戦争について、日本陸軍には社会主義への革命思想があり、皇道派は二二六事件による革命を企て(失敗し)、統制派は国を滅ぼすことによる革命(無条件降伏)を企てたこと。蔣介石との戦争、ソ連の満州侵攻の容認など、ソ連に操られていたのは驚愕でした。なぜ社会主義への革命思想に染まったのか…世界恐慌がきっかけなのだと思いました。分かりやすい解説で、当時の世界情勢を理解できました。日本の軍隊の弱点(学業成績だけで配属先や出世が決まる)も指摘しており、勉強になりました。2023/09/24
bonjin
2
人類が直面してきた戦争の歴史をこの一冊で総ざらいする。こうしてみると、有史以来人類は常に何らかの闘争状態にあり、平和な時代の方が明らかに短いことがわかる。2023/02/23
星辺気楽
1
安倍信奉には承服しかねる。2024/04/05