内容説明
戦後日本を代表する小説家・山田風太郎の生誕100周年を記念した、時代小説ベストコレクションです。
山田風太郎の作品は、現代もののミステリ、忍法帖、明治もの、室町もの、エッセイ・ノンフィクションなどに大別されますが、代表作のひとつ『妖説太閤記』のように、忍法帖や明治ものに属さない時代小説も少なくないです。
没後20年に当たる2021年から生誕100年に当たる2022年にかけて、各社から風太郎作品が次々と復刊されていますが、ミステリーと忍法帖がほとんどであり、時代物の短篇は二十年以上も新刊で手に入らないものばかりです。
今回はそれらのうち、8作品を収録しました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サケ太
18
山田風太郎に限界は無いのか?毎度奇想には驚かされる作家の時代物の短編。まさかの中国、インドが舞台の作品から始まるのに驚いた。個人的には土井大炊頭をメインに据えた『家康の幕の中』と元禄という時代を総括した表題作『元禄おさめの方』が面白かった。2022/11/01
栗山いなり
8
小説家・山田風太郎の時代小説を集めた短編集。色々な感情というか思惑が交錯する不思議な感じのする小説ばかりだったな2022/11/12
ベック
4
読みこぼしの短編ばかりなので、そりゃ、読むでしょ。だから、地の巻のほうは、読んだやつばかりだから、おそらく読まない。それはさておき、安定のおもしろさ。グイグイ読んじゃう。何がおもしろいのかって?そりゃあ、呼んでもらわなくっちゃわからないよねー。2023/01/18
ドットジェピー
3
面白かったです2022/10/15
Tatsuo Ohtaka
1
山風の入手困難な作品を集めた2巻シリーズの1。忍法もの以外が多数を占めていて、その作風の幅広さと史実から飛翔する奇想を堪能。表題作は多視点で人物を描く面白さが楽しい名品。徳川綱吉が生類憐みの令を発布した理由は、実は◯◯のためだった?ーーこういう説得力のあるホラ話、好きだなぁ。2022/11/28