内容説明
魚のブローカーから一転して興業証券への再入社。37歳の山鹿悌司の転身は、「兜町最後の相場師」へのスタートとなった。入社から2年後、株式市況の悪いなか、新設された投資信託販売特別班長の1人に山鹿は抜擢された。まったくの素人にもかかわらず、独自の発想と勘で金融機関から大口の注文を集めた山鹿は、たちまち兜町で頭角をあらわしていく――。相場を生き抜いた男の、波乱万丈の半生を描いた経済小説の金字塔!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まな
3
大金を動かす仕事に憧れがある 2025/09/23
dice-kn
3
投資に興味をもって参考になるかなと手に取りしばらく積読状態でしたがやっとこさ(投資を)やる気になって読みました。昭和の高度成長期頃に証券会社にいた人のやり方が今の自身に当てはめられるとはとても思いませんが、世の中の見方とか人の欲とか、小説としての楽しみ以外に学べることがあったように思いました。主人公にはモデルがいるそうで、女性関係の部分は脚色らしいのですが、個人的にはなくても面白かったかな??これも時代の変化でしょうか。2025/08/04
jeltong
3
今は亡き作者のデビュー作である。これで一世風靡。企業小説ー相場ものーの風雲児とまで言われるようになったのだそうだ。自身の持つ株式市場への見識とそこに一身を投じた人物への綿密な取材もあったのだろう。物語の合間々に披露される、終戦後証券取引所再開当時は重きを置かれた経済指標には隔世の感がある。今では新聞の経済ネタにもならない。クローズだった株取引の現場で会社公認で、自由奔放に解き放たれたサラリーマン相場師が語られる。この時期に復刻した出版社の意図も見て取れる感がある。30数年前に読みました。渦中の一員として。2024/09/08
バーベナ
2
相場に取りつかれた証券マン:山鹿を主人公に、戦後~岩戸景気(昭和33年)の熱気を描いている。60年前に書かれた小説なの!とあたらめて驚く。だって、いまでも充分面白いんだもの。誰が相場をつくるのか、どんな手腕で。相場は誰のものなのか。ゾクゾクするわ。コンプラなんて言葉がない時代、もう滅茶苦茶なところもあるけれど、人間としての矜持がある。ところで、著者は個人の相場師にも取材をしていたのだそう(当時対応された方から拝聴)ほかの小説も読んでみたい。2026/01/31
田山河雄
2
残念ながら読んだのは埼玉福祉会刊の大活字本シリーズ1997年(H9)刊でした。原本は1966年(S41)の発行、舞台は1958年(S33)~1961年(S36)の岩戸景気の前後の仕手戦である。ダウは4~500円からの上昇期、主人公は山鹿悌司(モデルはいるらしい)で成程パワフルだ。女千佐子も苦しく二人の行く末も悩ましい。腐れ左翼の西沢は哀れだ。証券業界に登場する諸々の人物も中々にヴィヴィッドだった。新NISAも今年1月に始まり、ダウも終値で36、000円を超えた(1/22)、隔世の感満載でした。2024/01/23
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