内容説明
各文芸誌に掲載された6作品を収録した至極の作品集。
約束。刻。記憶。澱……。 忘却の淵から濾過されてくるものは苦く、また愛おしい。歳月に隠された傷から、生きて在ることの秘密が明かされる。こんな大人の小説は、佐藤洋二郎氏にしか書けない。 (小説家・藤沢周)
【著者】
佐藤洋二郎
佐藤洋二郎(さとう ようじろう)
1949年福岡県生まれ。中央大学卒。主な作品集に『未完成の友情』『神名火』『東京』『グッバイマイラブ』、単行本未収録作品の『佐藤洋二郎選集1 「待ち針」』『佐藤洋二郎選集2「カプセル男」』などがある。『夏至祭』で野間文芸新人賞、『岬の蛍』で芸術選奨新人賞、『イギリス山』で木山捷平文学賞。著書多数。
目次
Y字橋
瀞
光
虹
ガスマスク男
かさぶた
初出一覧
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
64
新聞の書評を見て、面白そうだと思いました。私小説なので好みは分かれるかもしれませんが、私は、コミカルで楽しめました。短篇集ですが、どの作品にも著者ご自身が投影されているようです。じっくり人生を見つめ直すでなく、もっと楽に人生を考える境地の作品だと思います。2022/07/11
まろんKK
4
☆2.5 老境にさしかかった作者の私小説でどれも過去に接点のあった女性絡みの話。つまらない。特筆すべき展開もなければ、胸に染みるところもない。深くないところがいいのかしらん。2022/08/22
助作
3
著者の私小説か。少しずつ各作品の設定をいじってる感じ。 高齢者の主人公が若い頃を思い出したりするが、そこからの新展開があるでもなく、何となく今の日常にそれを埋め込んじゃうみたいなお話。普通はそうだよね、みたいな感じ。2022/07/17
オールド・ボリシェビク
2
表題作など6編を収める。私小説である。どの短編も、過去から吹く風を浴びる初老の男が、果てしない回想に浸る話である。好き嫌いは分かれるだろうが、たぶん、若い人は読まないだろうなあ。ただ、ツボにはまる人、世代はあると思う。もともとこの作家は地味なのである。決して、大声を上げることはないのである。作家はあとがきで書く。「人生は孤独を癒すためにあるのではないかと思う時がある」と。その思いを起点として、この作家は生きていくしかないようである。2025/05/06
Ryo Sogawa
0
老人が誰かと再会する小説集。2022/11/30
-
- 電子書籍
- うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。…
-
- 電子書籍
- 転生したらスライムだった件(27)
-
- 電子書籍
- 月からきたメイ57【タテヨミ】
-
- 電子書籍
- 優秀だけどヤバいOL【分冊版】 1 電…
-
- 電子書籍
- リヨンの河畔にて