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内容説明
一人の着物を着た人がただ座布団に座って話をするだけ。古典落語になると、観客も話の筋も落ちもわかっていることがある。そんな演芸がなぜ日本人をこんなに惹きつけるのか? 本書では、人気落語家5人が演芸写真の第一人者に、落語ならではの魅力を語り、さらに自身の落語との向き合い方を本音で語る。「噺の全体を聴いていただくことで、脳をゆっくりほぐしてる」(春風亭昇太)、「(落語は)ドラえもんの四次元ポケットみたいなもの」(桂宮治)、「落語の強さは、やっぱりわかってる奴がいかに順番、役割の自覚を持って最後のトリに渡していくか(による)」(笑福亭鶴瓶)、「奇跡的な空間そのものがすごくいい」(春風亭一之輔)、「日本人が日本人らしく幸せに、のんきに生きられる方法論」(立川志の輔)――。観客と演者の狭間に身を置く立場だからこそ引き出せる、奥行きのある話が満載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
51
5人5様のようでありながら、通底するものがある。稽古への取組、お客様への真摯な姿勢、そして、自分への厳しさ。改めて、落語とそれ以外の芸能を考えてみると、深さと広がりの可能性は、一番あるのではと思う。それは、落語を聞く人の想像力に委ねる部分が多いからではと思う。2023/02/12
ふい
3
落語の国の人を客に案内してくれる人。それが噺家。海外旅行行った時のツアコンみたいだなぁ笑 やっぱり受け取り手と登場人物のことを考えて、あっちこっち行って、良い心持ちにさせてくれてるんだな。それが噺家。2023/06/21
kaz
3
それぞれスタンスが異なっても、顧客を満足させることに真摯に取り組む噺家の姿勢は興味深い。落語を聴く時には、通ぶらずに素直な気持ちで向き合うのが良いのだろう。2023/01/01
Kazuo Ebihara
3
写真家として落語と長年関わり、 近年では落語会のプロデュースも手がける著者。 当代人気の落語家5人から、 修行、師匠、高座、演出法、現代落語が目指すものまで深い話を引き出しています。 又、寄席に行きたくなるなぁ。2022/11/13
はかせ
3
志の輔師の名前についてのエピソードはめずらしい。被写体としてのとらえ方がなかったのがすこし残念。2022/11/13