ブルーバックス<br> 時計遺伝子 からだの中の「時間」の正体

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ブルーバックス
時計遺伝子 からだの中の「時間」の正体

  • 著者名:岡村均【著】
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  • 特価 ¥550(本体¥500)
  • 講談社(2022/09発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065293904

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内容説明

体内時計とは何か? 生体リズムはどのように生まれるのか?
時計遺伝子は、様々な体の機能に関わっていた!

・生体リズムの乱れが、生活習慣病を引き起こす
・深夜にコンビニに行くと元気になるのはなぜか
・「朝日を浴びると良い」「寝る前のスマホは良くない」理由とは
・「寝る子は育つ」の本当の意味
・時差ぼけを解消する薬ができる?
・ブルーライトはなぜ体に良くないのか?
・朝型・夜型を決める遺伝子があった
・分子レベルでみた「規則正しい生活」が大切なわけ
――遺伝子レベルで体内に何が起きている?


睡眠、血圧、体温、ホルモン分泌……
体の中で起きているほとんどの生理現象は24時間の生体リズムを示します。一体なぜか。
その謎に答えを出したのは、2017年のノーベル生理学・医学賞のテーマにもなった「時計遺伝子」でした。
37兆個の全細胞に存在する時計遺伝子が臓器のリズムを作り、脳の視交叉上核という小さな部位が司令塔となって、全身の「時間」を司っていたのです。
哺乳類における生体リズム研究の第一人者が、その分子機構から、睡眠障害・生活習慣病の関係までを解説。

【主な内容】
第1章 からだのリズムを作る時計遺伝子
第2章 生体リズムはどこで作られるのか? ――時計中枢の発見
第3章 時間情報の送信ルートを特定せよ ――脳から全身の臓器に至るまで
第4章 時計遺伝子は細胞分裂の時間も決める
第5章 光と時計遺伝子の深い関係 ――「朝日を浴びると良い」理由
第6章 生活習慣病と時計遺伝子 ――高血圧を分子レベルで解明する
第7章 時差ぼけはなぜ起こるのか? ――生物が初めて直面したリズム異常
第8章 視交叉上核の謎を解く ――朝型・夜型遺伝子の発見と睡眠障害治療薬の可能性
第9章 睡眠と時計遺伝子 ――霊長類の時計と睡眠覚醒リズム
第10章 なぜ生物は体内時計を持つようになったのか ――からだの「時間」を作る様々なメカニズム

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

石油監査人

35
著者は、京都大学名誉教授で時間生物学の専門家。この本では、生体リズムの最新研究の成果について解説しています。例えば、脳の視交叉上核にあって生体リズムを作っている細胞は、体外に取り出しても、長期間、正確に時を刻み続けるという驚きの実験結果や、生体リズムに関与する遺伝子の特定、さらに、全身の細胞に時間情報を届ける仕組みの解明など、興味深い話が数多くありました。今後、生体リズムの乱れに起因する病気の治療薬開発といった応用研究にも期待が高まります。改めて生物の基礎研究の楽しさと大切さを教えてくれる一冊でした。2024/10/22

テト

23
地球上ではほとんどの場所で昼と夜の一日があり、その一日にあわせて当たり前のように、昼と夜それぞれに合わせた生活が、地球上に住む生物の基本になっている。このような一日を感じるからだの中の仕組みとして、時間に合わせた発現をする遺伝子があるということだが、それらの発見のストーリーはやはりおもしろかった。お昼前に頭が冴えて、夕方に体がよく動くのか、からだの潜在的な仕組みに驚かされるばかりだった。2023/09/13

サワークリーム

15
生体リズムに関する最近の研究がわかる良書。著者の講演で実際使われたスライドを用いての説明が楽しい。mRNAがただの運び屋ではなかったとは!mRNAのメチル化によって生体時計の制御にかかわっているというのは驚きだった。視交叉上核の細胞は、体外に出されてもほぼ永久に24時間リズムを刻み続けるという。原始の海で、シアノバクテリアが既に時計タンパク質KaiCを獲得していたこと、そこから視交叉上核の時計中枢まで、どのような進化の過程を辿ったのか、色々と想像が膨らむ。今後解明が進んでいくことが楽しみである。2023/01/29

kana

8
生体リズムは視交叉上核で刻まれている。これが中枢時計(体内の標準時刻)の役割をし、自律神経を通して全身の細胞に時間情報を伝えている。専門用語が多かったので少し大変だったが、研究の試行錯誤の過程が詳しく書かれており、研究者の奮闘記として読むのにも面白かった。2023/01/23

うぃっくす

8
視交叉上核すごいわー。光を感じる細胞?遺伝子?は植物から感染したウイルスだったみたいなのを思い出しました。結局巷にあふれてるサプリ飲んだりするより早寝早起きしてストレスなくスマホいじらず生きてるのが健康なんでしょうね。時計遺伝子とか光の信号を受け取った視交叉上核が自律神経を通じて臓器や(副腎→糖質コルチコイドの分泌を通じて)細胞が一日のはじまりを認識する、という流れ。成長ホルモンの分泌だけでなくて細胞分裂にまで関わるとは…明日からとりあえず早起きして散歩だ!面白かった!2022/11/30

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