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内容説明
忍耐と家臣たちの結束で江戸開幕を成し遂げた神君・家康――しかしその従来像は「松平・徳川中心史観」、つまり歴史の結果を必然とした予定調和の産物にすぎない。果たして桶狭間敗戦後、青年期の家康=松平元康は、いかに今川家の従属から独立し敵対していったのか。同時代にみられる「戦国大名」と「国衆」との関係のあり方を踏まえつつ、父・広忠時代からの松平氏の歩みや今川義元の三河支配とその実態を徹底検証。真実の家康像を提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶのぶ
30
家康は東照大権現、神になってしまったので、後の歴史書には不都合な出来事がなくなったり、改ざんをされたりしている。また、なるべくしてなる予定調和の歴史が作られていく。そういうものを丁寧に取り除いて行く必要がある。他の文書などと照らし合わせたり、その当時のあり方で考えていったりする必要がある。大河ドラマ「どうする家康」の歴史考証者の著者、他の関係で知ったので、読んでみた。収穫も多くあった。家康、小さな狭間の出だが、正統性があり、守られ少しずつ切り開いていった人物。来年の大河ドラマでどう描かれるか楽しみ。2022/09/24
Mark
26
かなり専門的な歴史研究書で、読み進める忍耐が必要です。しかし、地元民にとっては戦国時代前期の三河地方を中心にした歴史を垣間見ることができました。完全にとは行かないまでも、これまでの教科書的な知識とはまったく比較にならない、本格的な史実に触れられたのは嬉しいです。歴史は、今でも新発見によって見直されている、ということを知らされた一冊でした。2023/03/01
ようはん
23
自分が家康を知ったのは小学3年生の頃に読んだ家康の伝記で母親との別れ、拉致による織田への人質から今川への人質時代の苦労に父の暗殺、今川支配下で酷使される家臣といった苦難といった辺りは印象に残り、大体が家康の少年時代から青年期の従来のイメージではあるとは思う。しかし最新の研究成果によるこの本を読んでみて伝記の内容と比べるとあまりの違いの多さに驚いた。2023/01/07
MUNEKAZ
14
家康というよりは松平家を扱った一冊。三河はもともと足利一門の領国のため、畿内の政治と連動して国衆間の争いが絶えず、また戦国時代後半には織田・今川の境目として、より大規模な紛争に晒される。その中で台頭した安城松平家の系譜をたどることで、家康がなぜ「徳川」を名乗り、藤原氏を仮冒しても「三河守」を獲得したかったのかが浮き上がってくる。メイキング・オブ・戦国大名徳川家康という感じ。当たり前だけど家康は、今川家から冷遇されていない。一門として三河の従属国衆として重用されている。信長の娘を貰った蒲生氏郷ようなものか。2022/10/16
coldsurgeon
12
数々の読み物の影響で思い描いていた松平元康(徳川家康)像とは異なる姿を知ることになり、読んでいて興味深かった。松平広忠にいたるまでの松平氏の歴史的な歩みと、今川家に従属していた時の元康の立場と、松平家一族の実態をみたうえで、戦国大名徳川家康の誕生を展望した書。今川家従属時代、艱難辛苦の日々が続いたわけでもなく、そのころに身に着けた忍耐と家臣団との結束が松平家を発展させたわけでもなかった。最近の歴史研究により、従来の予定調和的な見方が変化してきたことがわかった。 2022/10/14
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