新潮文庫<br> 婚約のあとで(新潮文庫)

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新潮文庫
婚約のあとで(新潮文庫)

  • 著者名:阿川佐和子【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 新潮社(2022/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101184548

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内容説明

晴れて婚約したのに結婚をためらい始めた波。秘密の恋に大胆に身を任せてゆく碧。男性との関係を仕事のステップアップにつなげる真理。三世代同居家族の中の専業主婦、優美。障害があるゆえに自立を求めて結婚に踏み切れない宙……。姉妹、友人、仕事仲間としてリンクする七人。恋愛、結婚、仕事、家庭をめぐって揺れる彼女たちの、それぞれの心情と選択をリアルに描き出した連作集。(解説・瀧井朝世)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

530
阿川さんご自身のご結婚周辺のエッセイ集だと思っていたが、恋愛をモチーフにした連絡短編集で、うれしい誤算。世の中には「いい恋愛」と「そうじゃない恋愛」がある。友人や家族に堂々と言える恋愛か、そうでないか。わたしの経験からいうと恋に「落ちてしまった」なんていうのは詭弁。みんな好き好んで(善悪わかっていながら)選択しているのである。恋愛とは思いこみ。そして(作中の表現を借りるならば)「トキメキなんてものは、心がけ次第」。だからときどきは波風立ててやらないとね。2019/12/08

じいじ

96
北野たけしの「TVタックル」での爽やかな名司会ぶり、著書『聞く力』がベストセラーに…。はたまた、先般は念願の結婚…と、公私ともに大忙しの阿川佐和子さん。その阿川さんの小説は初読みです。平成20年度の「島清恋愛文学賞」受賞作品です。七人の女性の恋愛事情を描いた連作短編は、内容てんこ盛りで面白かった。離婚した相手とセックスする…意外なくだりも登場。恋愛、友情、結婚、仕事、家庭で微妙に絡み合うオンナとオトコの人間模様に…、オトコの本音を鋭く突いてくるシーンもあって、とても欲張りな恋愛小説です。2019/08/28

Atsushi

34
エッセイストの印象が強い阿川さんだが小説もなかなか面白い。美人で社交的な長女の波とそんな姉にコンプレックスを抱く引っ込み思案な妹の碧。この姉妹を始めとする7人の女性の恋模様。悩みが尽きない彼女たちだが前向きな生き方には好感が持てた。万事おおらかな花さんの章がお気に入りだ。2021/05/14

siro

30
「スープ・オペラ」が良かったので読んでみました。こちらも好きな雰囲気でした。けっこうドロドロしそうな展開もあるのに読み口はあっさり。でも物足りない「あっさり」ではなくすとんと心に落ちてくる感じ。人生は選択に満ちている。後悔はしたくないけど間違ったら戻ってみるのもありかな?と思うと心が楽になるね。2014/08/20

エドワード

22
波は婚約した直後に恋人がニューヨークへ転勤、結婚式が決まらぬモヤモヤの中で、仕事が面白くなり、永すぎた春に。その姿が題名の由来だ。明るいキャリアウーマンの波とおとなしい(かな?)碧の姉妹を軸に、波の仕事をめぐる人間模様を中心に七人の女性が今を生きる物語。お嬢様の波と、対称的な敏腕デザイナー・真理の立ち位置がユニークだ。真理の片腕の凩、専業主婦の優美。一度諦めた人生が再び覚醒する心地良さ。特に五十歳の凩さん、人生これからだ!の勢いは勇気をくれるね。わかっちゃいるけどやめられない。円熟の五十代、最高のセリフ。2013/10/01

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