岩波新書<br> 哲人たちの人生談義 ストア哲学をよむ

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岩波新書
哲人たちの人生談義 ストア哲学をよむ

  • 著者名:國方栄二
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2022/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004319351

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内容説明

「幸福とは何か」.哲学は,このシンプルにして解きがたい問いから始まり,その問いに身をもって対峙したのがストア派の哲人たちであった.ギリシアからローマにいたる西洋古代哲学の系譜をおさえつつ,エピクテトス,セネカ,マルクス・アウレリウスらのゆたかな言葉から,〈生きること〉としての哲学を手繰りよせる.

目次

序章 幸福問答
敬遠された「幸福論」/ソロンとクロイソスの幸福問答/アリストテレスの批判/もうひとつの幸福問答/カントの批判/幸福論を再考する
第一章 新時代のための哲学袂袒インペリウムの下で
哲学とは何であったか/哲学嫌い/ピタゴラスの比喩/ポリス時代の哲学/ポリスの崩壊/ストア派/エピクロスの園/ローマヘ/キケロの格闘/ローマ時代のストア派/エピクロス以後
第二章 自然に従って生きる袂袒自足する心
アウタルケイア/自然に従って生きる/徳とは何か/理性の役割/適切な行為/エピクロス派のアウタルケイア/エピクロスの現実主義
第三章 自由に至る道を探す――意志と自由
強さをどこに見出すか/無常観/カルペー・ディエム/ニール・アドミーラーリー/われわれの力の及ぶものと及ばないもの/アリストテレスの説明/精神の自由/意志/心像との戦い/ストア哲学批判
第四章 必然の呪縛を逃れる袂袒運命と摂理
運命論/必然の呪縛を切る袂袒原子の逸れ(クリナメン)/永劫回帰の思想/運命とは?/運命と自由/必然の呪縛を逃れる――犬と円筒の比喩/セネカの関心/エピクテトスの場合/人生の舞台に立つ役者/運命に委ねるとは?
第五章 情念の暴走を抑える――理性と情念
ストア派の知性主義/怒りについて/賢者も時には怒る/プルタルコスの『怒りを抑えることについて』/メデイアの怒り/情念をコントロールする/精神の城砦を築け
第六章 失ってはならぬもの――人格と尊厳
死の倫理/エウタナシア/ブタは殺さない/ソクラテスの自殺否定論/ストア派の自殺論?/エウロゴス・エクサゴーゲー/人格主義として/安楽死と古代の自殺論
終章 哲人たちの人生談義
心の豊かさを求める/中間的なものの存在位置/人生の意味/ストア哲学から学ぶ?
あとがき
参考文献一覧

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