内容説明
実在した満洲の馬賊王・小日向白朗。桁外れの冒険劇!
渡り合う馬賊同士の決闘、凄惨を極める復讐戦の大虐殺。大草原を移動する狼狗の群れ、儚い恋のロマンス……。戦乱の中国大陸を舞台に展開する大馬賊の“栄光と悲惨。任侠精神を貫き「捕虜」から中国全土の「正統馬賊総頭目」にまで上り詰めた日本人馬賊の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
73
実在した満州の馬賊王・小日向白朗を描く長編小説。冒険小説的な内容を期待したが、ちょっと違った。冒険小説的な要素もあるのだけれど、そちらには焦点を合わせていない。そのぶん、評伝としての中身の濃さは抜群。国籍にとらわれず民衆のために行動し、中国社会の顔役的存在になっていく様は痛快。様々な実在の人物が入り乱れ、時代が激動していく中、白朗は腐敗官吏や日本軍と戦う。義を重んじ、姑息で卑怯な者を嫌う白朗の生き方は、読んでいて背筋が伸びる思いがした。読み終わると自分が小日向白朗になって、動乱の時代を駆け抜けた気がする。2022/09/07
Satoshi
14
日本人でありながら、旧満州にて馬賊の頭領となった男である小日向白朗を題材にした小説。騎馬を用いた冒険活劇として小日向白朗を描くのではなく、満州事変から盧溝橋事件を通じて日本敗戦、中国内戦までの歴史に巻き込まれながら、己の信念を貫く英雄の物語になっている。様々な勢力が台頭する広大な中国と戦争するなんて、日本も愚かな選択をしたなと思う。挙げ句の果てが真珠湾攻撃なのだが。2025/11/10
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