内容説明
フロイトはなぜ、反ユダヤ主義が迫りくるウィーンに留まり続けたのか?
死因となった上顎癌の主治医との関係は?
精神分析はなぜナチズムを批判できないのか?
倫理をどうとらえていたのか?
フロイトの生きた時代はヨーロッパ近代から現代への移行期で、多彩な出来事に満ちていた。そこでユダヤ人として生きたフロイトと、彼によって生み出された精神分析について、ナチスの時代を中心に、上記のような尽きない疑問に応える形で掘り下げていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
noko
5
フロイトはユダヤ人と公言していた。しかしナチスには反抗抵抗せず。亡命を勧められてもスルーしウィーンに住んだ。最後にロンドン逃げたが、彼の家族はナチスのせいで亡くなってる人も。精神分析はフライトが確立し患者もユダヤ人ばかりでユダヤ固有の学問と1910年から聞かれるようになった。大の葉巻好きのフロイトはニコチン依存症で、1923年口腔癌の疑いでオペを受ける。同じ年白板症にも。そこからは何度も何度もオペを繰り返し続ける晩年となる。フロイトの最後がこんなにも大変だと知らなかった。ナチズムとの話はほぼ出てこない。2025/01/13
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