日経プレミアシリーズ<br> 世界食料危機

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日経プレミアシリーズ
世界食料危機

  • 著者名:阮蔚【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 日経BP(2022/09発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784296115051

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内容説明

<<ウクライナ危機が浮き彫りにする飢餓の構図>>

■肥沃な土壌「チェルノーゼム」(黒土)が広がり、世界的な穀倉地帯を抱えるウクライナ。広大な農地を抱え、農産物の増産に力を入れてきたロシア。両国は近年、安価な穀物の輸出をとおして、アフリカやアジアの途上国を中心に数億人の食料を支えてきた。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻により「世界のパンかご」とも呼ばれる豊穣な地域は破壊され、世界の食料事情は一変しつつある。世界食糧計画(WFP)によれば、アフリカ北東部では干ばつが続き、深刻な食糧難に直面する人は2200万人に達する。さらに危機は拡大すると予測されている。

■著者は世界の食料の危機的状況が、両国の戦争状態解消によってすぐに正常化するとは考えていない。世界の食料生産は構造的な問題を孕んでいるからだ。原油価格の高騰やバイオ燃料の増加、大国による穀物の低価格輸出、地球温暖化と異常気象、新興国での食肉消費の増加など、解決が困難な問題が山積している。

■足元では、化学肥料の流通減と大幅値上げによって使用の抑制が広がり、来年以降の収穫減が見込まれる。気候変動などの中長期的問題に戦争の災禍が加わり、世界の食料生産は複合危機に陥る可能性が高まっている。本書は、こうした飢餓の解決を阻む構造的な問題を徹底解説するとともに、日本の食料安全保障にも言及した必読の1冊。

【目次】
 第1章 侵略された「世界のパンかご」
 第2章 食肉の消費拡大が飢餓を生む
 第3章 地球温暖化がもたらすもう一つの危機
 第4章 食料か、燃料か
 第5章 飢餓を招く大国の論理
 第6章 化学肥料の争奪
 第7章 日本の食料安全保障

目次

第1章 侵略された「世界のパンかご」――悲劇の種は世界へ蒔かれた
第2章 食肉の消費拡大が飢餓を生む――主食穀物を圧迫する畜産の飼料
第3章 地球温暖化がもたらすもう一つの危機――農業は加害者であり被害者
第4章 食料か、燃料か――バイオ燃料が生み出した新たな農産物争奪戦
第5章 飢餓を招く大国の論理――アフリカ農業を壊した米欧の穀物戦略
第6章 化学肥料の争奪――膨大な人口を支える工業化された農業
第7章 日本の食料安全保障――世界との調和

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

33
ただでさえ、危機が叫ばれていた食料危機が戦争の影響でどう変わっていくのだろうかのヒントを与えてくれる良書。ロシアは、自国の優位性を踏まえて戦火の火蓋を切ったのだろうが、このボトルネックを各国の農業政策の転換や技術革新が乗り越えたときは、単純に下り坂だ。2022/10/11

つーちゃん

13
湖南省出身で農林中金総合研究所研究員の著者による、世界の食料危機やばいぞーって言ってる本。ウクライナ侵略による穀物価格高騰や、援助により自給自足体制が崩壊したアフリカ、異常気象でバッタが発生しまくったアラビア半島など、自然要因から政治経済要因まで解説しまくる。化学肥料価格高騰については、特に窒素肥料が気になった。ハーバー・ボッシュ法によりアンモニア合成が出来るようになって窒素肥料が出来上がる。しかしこれには莫大なエネルギーが必須だからロシアが窒素生産大国となる…なるほど。全体的にコメは優秀らしいよ。2023/02/16

hide

12
十数年前に勉強した内容から、食料の世界地図が随分様変わりしていて驚いた。地域や素材ごとに豊富なグラフを使いつつもコンパクトにまとまっており、食料も含めた広い意味でのエネルギー安全保障について危機感をかきたてられる一冊。/先進国のほうが農地集約が進んでいて食料生産コストが安い、先進国の余剰生産の行き先がバイオ燃料とアフリカのためウクライナ戦争で真っ先に打撃を受けた、コメだけは各国の自給自足色が強い、など興味深いトピックが目白押し。2022/11/28

Ujiro21

8
Amazonおすすめリストから読んでみる。ロシアウクライナ侵攻で問題となった食糧危機の背景だけに留まらず、現代のグローバル経済の元にある農業のあり方が勉強になった。データを基にしつつも、一般的にまとめられているのが面白かった。 気候変動の深刻さと化学肥料資源供給国の偏りは、どれだけ不安定な基盤なうえに成り立っている社会に生きていたのか思い知らされる。昨今のEUバイオディーゼルを巡る規制などへ思うところが増えてしまう2023/04/13

くものすけ

6
世界の食料問題を俯瞰的に見て、各問題点につき詳しく膨大なデータを元に解説しているので、非常に分かり易かった。切れ目のないある意味”衝撃”の真実の連続に驚かされる事ばかりで、ちょっと読み終えるまでに”息が詰まる”程の緊迫感を感じました。事実は良く分かったものの、さて、これらの大きな問題は一体誰が解決してくれるのか?ちょっと考えさせられました…2024/05/27

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