内容説明
ブルーノ、パスカル、ライプニッツ、ヘーゲルらの思考を準備したルネサンス普遍人の主著。形而上学、神学、自然学の知を総動員して展開される神論、宇宙論、キリスト論。解説=八巻和彦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
塩崎ツトム
19
15世紀に生き、中世と近世の知の橋渡しとなったドイツの大学者ニコラウス・クザーヌスの主著。第一部の整数学と幾何学と形而上学を重ねた思想はさっぱりわからなかったが、第二部からの、自然科学の萌芽から神のつくりし不完全な世界の理を説明しようとする姿勢に、現代人の思考の原点を感じる。2026/05/24
しゅん
8
15世紀の神学者による、知の在り方。神が無限であるならば、人間の有限な学識は十全な知には至れない。そのことを、 「多角形の角を限りなく増やしても円そのものにはならない」と、幾何学的に語っていく。興味深いのは三一性(Triunitas)という概念。これは三位一体説に由来するものだが、「一」のなかには常に「三」が含まれるという考えには、なんらかの強い真理が働いているように見える。「三」で「一」が割り切れないことも重要。この本が「神・宇宙・イエス」の3章立てなのも意識的だろう。2026/07/22
amanon
2
解説にも触れられているが、「縮限」という用語がわかりにくかった。それだけではなく、数学や科学の概念を使って神の絶対性を論じるというスタイルに一抹の違和感を覚えた。それはそれとして、両極端にある物が実は同一であるという考え方は興味深い。取りようによれば、単なる詭弁であるが、一つの思考方法として有効ではある。実際後のヘーゲル弁証法との類似性も指摘されているようだし。それから、地球は宇宙の中心で無いと明言するなど、天動説を否定してると思われる箇所が散見するのが気になる。これは当時問題にならなかったのだろうか?2013/02/21
おとや
1
自然科学を論拠として三一性の正当性を解く本著作。確かに論理の飛躍は感じられるが、思想や思考実験としてはとても面白い。ものの見方に対する視野が広がる。2010/09/26




