内容説明
不倫には家庭生活を一瞬で終わらせる破壊力がある。なのになぜ人は不倫をするのか?
ひと昔前まで、結婚は家と家を結ぶ経済活動だった。だがこの数十年の間、結婚は、
個人の契約、愛を土台とする。夫婦は互いに親友でもあり恋人でもあり、すべてを
満たしあわないといけない。はたして、それは持続可能なのか。
本書は膨大な数のカップルを世界中でみてきたセラピストが、夫婦という人間関係
を真摯にみつめ、人間存在の謎と性の複雑さに切り込んでいる。
誰かを愛したすべての人へ。逸脱から、人はなにを学ぶのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷりけ
11
人気セラピストが書いた本。外国人特有の語り口で、読みづらかった。だから、読み終えるのに時間がかかってしまった。文字数も多いし。 そういえば、一時期、離婚式を流行らそうとしてたよな。今は聞かないな2021/06/13
makimakimasa
8
不倫に関する論点を網羅。「自己発見という形の不倫」に成程と思った。生きてこなかった人生、未開拓のアイデンティティへの郷愁。誰にも幾つもの自分がある。人間は安全と同時に冒険も欲しており、2つのニーズが生涯に渡り反対方向に引っ張る。不倫が生きている実感を与えてくれる、精神安定剤としての不貞行為が結婚を守っている場合も。長年に渡るモラハラの方が道徳的に間違っている事もある。夫婦間の性的倦怠や心理的拒絶など、結婚の背後問題は複雑で、不倫即ち究極の裏切りと切り捨てるのは寛容性に乏しい。ノンモノガミーの可能性も示唆。2023/07/13
nranjen
6
図書館本。ベルギーの臨床に携わっている心理学者が書いた本で、その分析や考察も非常に興味深く、大変面白かった。「かつて人々は結婚して初めてセックスした。今、私たちは結婚して他の人とセックスするのをやめる」「いとも簡単に自分はちっぽけな存在だと感じさせられるこの世の中で『誰かに選ばれる』ということは、かつてないほど重みをもった」結婚が義務から共同作業へと変わった現代において、どこまでが相手に関与できるかということが問題になっているのだと思う。セクシャリティ、相手の捉えどころのなさとの付き合い方が大事なのだ。2020/07/17
白と茶
4
不意に出会ったがとても学びの多い本。 どんな不倫もこの本で要因が説明できるのでは。人間というものの心理がいかに複雑かを思い知らされる。 著者の視点の多様さ、分析の深さが素晴らしくてなるほどねと思いながら読みました。 結局、不倫て誰かを求めているようでいて実は生きられなかった自分を見つけることであって、人生ってどこまでも自分を探す旅なんだなぁと。 亀山早苗さんあたりをもっと心理分析に寄せた感じかな。 数多くの夫婦をカウンセリング話が出てきます、読者が苦手な人には若干冗長かも? 2025/11/16
さとも
4
セラピストがカウンセリングで出会った不倫した人、された人、愛人、不倫した母を持つ娘などの話を聞いて考察した一冊。幸せな人も不倫をするのか?不倫は違う自分になるために求めてしまうと作者は言う。女性は変身願望があるら、長い間愛人でもいられるのかなと思いました。不倫はいつ誰に起きてもおかしくない。面白かったのですが、訳本読むのが苦手+文字数が多くて読むのに時間がかかりました。2022/09/05
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