内容説明
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侵攻前夜から始まる地下室での避難生活、ハリコフ(ハルキウ)からリヴォフ(リヴィウ)、ポーランドを経てブルガリアへ逃れる過程を絵と文章で綴った、鉛筆で描かれたドキュメンタリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
199
ウクライナ人絵本作家の戦災絵日記、市井の人々のロシア軍ウクライナ軍事侵攻のリアル&悲惨さが伝わってきます。 プーチン&ゼレンスキー&世界中の愚かな権力者たちは、本書を読んで猛省いただきたい。 Love&Peace https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000425.000012754.html2022/11/24
yomineko@ヴィタリにゃん
94
随分前に図書館で借り延長までしても読み進めなかった。ロシア語で書かれているから余計に悲しい。まず韓国語に訳されたという。この本が世界各国で読まれる事を望む。小さい子ども、飼い犬のミッキーを連れての避難生活の悲惨さ、苦しさ。1 марта Микки=3月1日ミッキー。ロシア人にも心優しい人々がいる事を分かってほしい。ウクライナにも著者の様にロシア語話者がいる事を。世界に平和を!2022/12/27
keroppi
85
鉛筆一本で綴られるウクライナの家族の日記。ロシアのウクライナ侵攻によって地下壕での生活、家族との別れ、難民生活を強いられる絵本作家。泣き叫びたいのに子供を前にしては叫べない。ただ絵にとどめるしか出来ない。その絵は、苦しいはずなのに、なぜか優しさを感じる。また母語がロシア語の著者は、ロシア語で書く。民族や言語で差別されてはいけないのに。様々なニュース映像でも見てきた状況だが、絵はそれ以上のものを訴えてくる。著者がまた色彩あふれる絵本が描けるようになることを祈るばかりである。2022/10/05
ナミのママ
78
『アンネの日記』は過去の出来事ではないと驚く、タイトルどおりの『戦争日記』。2022年に書かれたこの作品、著者はその日までウクライナで家族と暮らし将来を語っていた。明け方の爆音から一転する生活は、それでもはじめは「すぐに終わる」とも思われた。しかし『わたしたちの街は、軍隊の射撃場になってしまった』…なんと悲しい姿だろう。目をつむり自分の街を想像してみる、涙が出る。現在は子どもと共にブルガリアに逃れているが、ウクライナには身体の不自由な祖父母と母、そして夫がいる。戦争は誰も幸せにしない。2023/09/01
ケロリーヌ@ベルばら同盟
64
''わたしは子どもたちの腕に名前と生年月日、連絡先を書いた。「どうして、そんなの書くの?」「遊びをしているの」「何て遊び?」「『戦争』っていう遊びよ」''つい先程まで穏やかに流れていた時が、未来が、受け入れ難い現実に端から押し流されて行く。爆撃に脅かされる地下室から脱出、行先も分からぬ列車に飛び乗り、祖国を、愛する夫を、高齢の母を置いて、子どもたちの命を守るため、遠い異国で「難民」となった母は、スケッチブックに鉛筆で日記を描いた。同じ空の下、どれ程の日記が、恐怖に滴る汗で、血で、涙で綴られている事だろうか2023/01/22