小学館文庫<br> てらこや青義堂 師匠、走る

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小学館文庫
てらこや青義堂 師匠、走る

  • 著者名:今村翔吾【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 小学館(2022/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094071825

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内容説明

格別の思いがこもる、作家今村翔吾の原点!

 明和七年、太平の世となって久しい江戸・日本橋で寺子屋の師匠をつとめる坂入十蔵は、かつては凄腕と怖れられた公儀の隠密だった。
 学問は苦手ながら剣術に秀でた才を持つ下級武士の息子・鉄之助、浪費癖のある呉服問屋の息子・吉太郎、極度のあがり症ながら手先の器用な大工の息子・源也など、さまざまな個性の筆子たちに寄りそう日々を送っていたが、藩の派閥争いに巻き込まれた筆子の一人、加賀藩士の娘・千織を助ける際、元忍びという自身の素性を明かすことになる。
 年が明け、筆子たちのお伊勢参りに同道する十蔵の元に、将軍暗殺を企図する忍びの一団「宵闇」が公儀隠密をも狙っているという報せが届く。十蔵は、離縁していた妻・睦月の身にも危険が及ぶことを知って妻の里へ向かった。

 哀しみに満ちた妻との出会いと別れ、筆子たちとの絆の美しさ、そして手に汗握る結末――「本書は無冠だが、無冠の傑作として永く文学史に残るであろう」そう文芸評論家・縄田一男氏が絶賛し、作家自身が「最も自分自身を剥き出しにして書いたかもしれない」と語った、今村翔吾の原点ともいえる青春時代小説の傑作!

※この作品は単行本版『てらこや青義堂 師匠、走る』として配信されていた作品の文庫本版です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

310
著者の人気シリーズ『くらまし屋稼業』系譜の作品。というよりも、こちらが原型?筆子それぞれの紹介パートからメインの話しに進む流れは『火喰鳥』で、薫風は新之助の転で、それ以外にもにも色々と、他作品の骨子をなす設定が凝縮されており、名刺代わりの一作と呼んでもいい内容。それほど長い作品でもないのに、よくこれだけ詰め込んで散漫にならないものだと感心。きれいな終わり方をしているので、続編はなくてもいいかなと思う。しかし、時代的には火喰鳥シリーズに客演してもおかしくないので、また主要メンバーに逢える機会はあるかも。2023/04/12

三代目 びあだいまおう

173
桁違いに面白い!笑えて泣けてハラハラドキドキ、しかも読みやすいって贅沢過ぎません?私にとっての読後感は『ワンピース』や『鬼滅の刃』の映画を見終わった感動にも似る。凄腕の忍びだった過去を伏せ寺子屋を始めた十蔵、そこに集う筆子、鉄之助、吉太郎、千織が織りなす感動のエンタメ時代物。「残念ながら私は清くはない。だが皆は今からどのようにでもなることが出来る。勉学に励み、それを世に役立て、弱きを助ける美しい大人になって下され」うーん、登場人物がいずれもカッコ良すぎ‼️過去一没頭して楽しんだ、紛れもない最高傑作‼️🙇2024/04/25

KAZOO

138
今村さんの子どもがサブ主人公という時代小説です。公儀隠密の優秀な役割をしていた主人公が寺子屋の師匠となりその子供たち4人と活躍する連作小説です。こどもたちの家族がからんだりあるいは昔の隠密たちとの絡みがあったりで、主人公の奥さんと元の鞘に収まるということで安心して読める小説でした。2023/05/09

のり

110
元公儀隠密の「坂入十蔵」は寺子屋の師匠へと転職した。十蔵の筆子達は個性豊かで、手を焼く事も多々あるが、心底子供達を愛し、教えを施し護ってきた。苦難を乗り越え、伊勢参りに行く事になったが、徳川転覆を企てる「宵闇」と呼ばれる忍達が公儀の忍と家族を狙いだし、十蔵にも手が伸びてくる。その可能性を考慮して以前に離縁した「睦月」へも…しかし、今村作品に登場する奥方達は凛としながらも愛嬌があり、芯が強く惚れ惚れする魅力的な者ばかりだ。もう少し読みたかったなぁ~。2023/01/24

とし

99
元は凄腕の公儀隠密 坂入十蔵、今は日本橋で寺子屋の師匠を個性豊かな子供達とトラブル、元妻に降りかかる危機にも立ち向かう、絆、愛が溢れた物語でした。2022/11/01

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