光文社文庫<br> 透明人間は密室に潜む

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光文社文庫
透明人間は密室に潜む

  • 著者名:阿津川辰海
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 光文社(2022/09発売)
  • 天高し!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~10/6)
  • ポイント 175pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334794194

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内容説明

透明人間が事件を起こしたら? アイドルオタクが裁判員裁判に直面したら? 犯行現場の音を細かく聞いてみたら? ミステリイベント中のクルーズ船で参加者の拉致監禁事件が起こったら? 波に乗る著者が放つ高密度の本格ミステリ! 読めばファン確定。2020年のミステリ・ランキングを席巻。驚嘆必至、必読の傑作短編集!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

294
表題作から始まる4話ミステリ。『単行本あとがき』にある通り、実験的で面白い試行が施されています。そして各話の著者解説があってね。「◯◯が好きだ。そして、△△が好きだ。」からの文言から始まるの。好きの掛け合わせで新たな創作の原動力にしている様で、微笑ましく愉しい。特殊設定に脳のリソースを割いてもしょうがないのですけど、透明人間って不思議ですね。透過率100%、屈折率1.00の主だっては蛋白質ね。元から持っている透明な器官に水晶体があるけど、屈折しないのかなぁ。焦点ぼやけそう。そもそも網膜は機能するのかね。2024/04/10

青乃108号

177
4話収録の短編集。比喩的な意味合いだろうと思っていたら、まさかのリアル透明人間が犯人として密室に潜むという、奇想天外な表題作がベスト。一切の無駄がないのに読みごたえ抜群。その他3作も全く違ったパターンで楽しませてくれる。いずれも過不足のない絶妙なバランスの文章は大変読みやすいので気楽に読める点も良。2023/08/16

ナルピーチ

159
4話で構成された短編集は各話が異なるテイストでとても面白い!病によって透明人間になる事を利用した殺人事件。その設定も凄いが透明人間て他人にバレない様にする事に気を使い過ぎ…。続いてはオタク達による裁判員裁判。アイドルが巻き込まれたとある事件。まさかの陪審員が全員オタク!?熱量が半端ない裁判の結末とは。今回のお気に入りは優れた聴覚を利用して難事件に挑む探偵事務所の面々。“音”から犯人に迫るロジカルなミステリがとても新鮮!最後はミステリイベント中に企てられた誘拐事件。ラストはしっかりどんでん返しな展開でした!2023/06/12

ALATA

112
初読み作家さん。密室殺人、倒叙ミステリ、犯人当てのロジックと盛りだくさんの短編集。吹雪の山荘ならぬ豪華客船からの脱出など今風の設定に楽しませていただきました。四編とも有名作品のオマージュの意味合いもあり現代に蘇ればこんな感じかな、というところ。透明人間が人を殺すというのも、楽ではない。だって、普通に寒いよね!★3※法廷劇も好みですが裁判員、しかもアイドルオタクが集う密室劇というのも結構ツボでした。2024/06/12

キナコ

86
短編ミステリー。透明人間が存在する現代。特殊ミステリーではあるが、凄く面白かった。特殊設定を生かしたトリックが魅力的。アイドルファンばかりの裁判員裁判でのやり取りはクスリと笑える話。耳は良いか推理は出来ない探偵助手など、様々な設定でのミステリー。個人的には表題の作品もよかったが脱出ゲームのどんでん返しも良かった。どれも外れなしかな。2024/07/16

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