講談社選書メチエ<br> 英語教育論争史

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講談社選書メチエ
英語教育論争史

  • 著者名:江利川春雄【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 講談社(2022/09発売)
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  • ISBN:9784065293270

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内容説明

中学から高校の6年間で膨大な英単語を覚え、暗号解読のような苦労で英文を訳し、長文の速読練習もこなした。でも、労力の割には使えるようにならない。しかも2020年度からは小学校で外国語が正式教科になった。はたして英語は、どのように教え、学ぶべきか。これは、100年以上前から繰り返された議論である。
小学生の英語教育の是非、必要なのは文法訳読か英会話か、全員が必修の必要があるのか、他の教科にエネルギーを回せばもっと日本人の学力は上がるのではないか、そもそも、外国語は英語だけでいいのか。それは、知的バトルあり、人間臭い感情のぶつかり合いもある、真剣勝負の論争史だった。
漱石の指導で英文学に開眼した藤村作の「英語科廃止論」、戦後の熱狂を生んだラジオ「カムカム英語」への批判、加藤周一の「英語義務教育化反対論」、渡部昇一と平泉渉の大論争、筑紫哲也と中村敬の英語帝国主義論争など、文明開化の時代から、戦時下の「敵性語」時代を経て、グローバル化が進む現代まで、「日本人と英語」の百年余りを振り返り、これからの英語教育・英語学習を展望する。

目次

はじめに―― 一〇〇年越しの「真剣勝負」
第一章 早ければ良いのか? 小学校英語教育論争
1 文明開化と内地雑居
2 高等小学校の発足と論争の本格化
3 誰が、どうやって教えるのか
4 岡倉由三郎の小学校英語教育論
5 文部省が小学校英語教育を縮減
第二章 訳読か? 会話か? 文法訳読vs.話せる英語論争
1 学習英文法はどう根づいたか
2 英文法偏重・擁護論争
3 ナチュラル・メソッド論争
第三章 教養か? 実用か? 中等学校の英語存廃論争
1 「一等国」の英語廃止論
2 ナショナリズムと英語教育
3 「米国語」を追い払え!
4 廃止論の急先鋒・藤村作
5 「帝国日本」の外国語教育
6 戦時体制下の英語教師たち
第四章 英語は全員に必要なのか?「カムカム英語」と英語義務化論争
1 敗戦直後の英語熱
2 米会話ブームと「カムカム英語」への批判
3 「英語義務教育化」反対論
第五章 国際化時代に必要な英語とは? 平泉-渡部「英語教育大論争」
1 国際化と英語コミュニケーション能力
2 「平泉試案」の衝撃
3 「平泉新提案」をめぐる論争
4 「平泉試案」後の英語教育政策
第六章 外国語は「英語だけ」でよいのか? 英語帝国主義論争
1 言語帝国主義への先駆的な批判
2 一九九〇年代の英語帝国主義批判
3 中村敬と二つの英語帝国主義論争
終章 そもそも、なぜ、英語を学ぶのか? 英語教育論争史が問いかけるもの
おわりに

目次

目次
はじめに―― 一〇〇年越しの「真剣勝負」
第一章 早ければ良いのか? 小学校英語教育論争 〔明治期〕
1 文明開化と内地雑居
2 高等小学校の発足と論争の本格化
3 誰が、どうやって教えるのか
4 岡倉由三郎の小学校英語教育論
5 文部省が小学校英語教育を縮減
第二章 訳読か? 会話か? 文法訳読vs.話せる英語論争 〔明治―大正期〕
1 学習英文法はどう根づいたか
2 英文法偏重・擁護論争
3 ナチュラル・メソッド論争
第三章 教養か? 実用か? 中等学校の英語存廃論争 〔大正―昭和戦前期〕
1 「一等国」の英語廃止論
2 ナショナリズムと英語教育
3 「米国語」を追い払え!
4 廃止論の急先鋒・藤村作
5 「帝国日本」の外国語教育
6 戦時体制下の英語教師たち
第四章 英語は全員に必要なのか?「カムカム英語」と英語義務化論争 〔昭和戦後初期〕
1 敗戦直後の英語熱
2 米会話ブームと「カムカム英語」への批判
3 「英語義務教育化」反対論
第五章 国際化時代に必要な英語とは? 平泉-渡部「英語教育大論争」 〔昭和後期〕
1 国際化と英語コミュニケーション能力
2 「平泉試案」の衝撃
3 「平泉新提案」をめぐる論争
4 「平泉試案」後の英語教育政策
第六章 外国語は「英語だけ」でよいのか? 英語帝国主義論争 〔平成期〕
1 言語帝国主義への先駆的な批判
2 一九九〇年代の英語帝国主義批判
3 中村敬と二つの英語帝国主義論争
終章 そもそも、なぜ、英語を学ぶのか? 英語教育論争史が問いかけるもの
おわりに
英語教育論争史年表
参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

16
いくら勉強しても実用場面で日本人の英語は通用しない。三角法を忘れたといって数学能力の未熟が批判される事はないのだが、個人の膨大な学習時間、該教育に係る社会的支出の大きさから、英語教育は明治時代から、常にその効果が論争の種であり続けた。英語と日本語との言語的距離を克服しても実用に至らぬと、時代が変っても英語教育批判が繰り返される。ソ連崩壊で英語の覇権が明らかとなって後、グローバリゼーションに乗り遅れたとの自己批判から、使える英語論が最近は優勢であるが、著者は批判的である、主張は類型的だが首肯すべき所も多い。2023/05/15

Nobu A

9
江利川春雄先生著書9冊目。22年刊行。国民全員が例外なく英語教育に関わり、それについて語る「資格」を持っているのなら、本著は全員が読むべきではないか。明治以降、大正、昭和、平成と若干形を変えながらも本質的には殆ど同じ英語教育論争が繰り返されてきた。令和も必ず蒸し返されるだろう。憧憬と失望が交錯した感情を持ちながら。先人達の慧眼に触れ、不毛とも言える論争史を紐解き、我々は英語と言う言語距離が著しく離れた外国語とどう付き合ってきたのか、そしてこれからどうするのかを考えさせられる。比較対象が少ない稀有な良書。2023/02/27

Riopapa

4
現在の小学校英語などをめぐる論争は既に明治時代にもみられていた。物事に決着をつけない日本人は同じことを何度も繰り返す。2023/05/05

yo_c1973111

3
なぜ英語教育なのか、なぜ期待する成果が上がらないのかを論議して(揉めて)きた明治以降の歴史を著す。著者は英語教員を育成してきた経験が長く、また本テーマ関連書籍を多く上梓してきた権威者だろう。多くの資料調査は歴史の詳細を担保していると思う。ただ腑に落ちないところもある。「英語帝国主義」議論が、アフリカの自治回復時に英国主催議会により纏められた方策に日本の教育方針が似ているからといって「自己植民地化」してきたことによるとは誤謬であろう。政府主導の教育方針政策が問題としても、現場側で有効策を討てるのだろうか。2023/02/11

siomin

2
明治維新以降,教育現場で英語が教えられてきたが,そのなかで様々な論争が行われてきた。英語をいつから教えればよいのか,重視するのは文法か会話か,教養目的なのか実用目的なのか,英語は全員に必要なのか,国際化時代で必要な英語は何か,英語だけを学ぶで良いのか。それらを解説しているけど,明治時代から現代に至るまで,延々と同じようなテーマで論争しているのに辟易します。学生時代に英語をひらすら学んでも英語をきちんと使いこなせるのはごくわずかであるのが現実。今後も「結論の出ない論争」が続くのでしょうね…。2022/11/10

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