内容説明
リリアは3人の夫に先立たれ、5人の子を育て17人の孫を持つ。昔の恋人の日記を手に入れ、それに自分の解釈を書き込んでいく過程で驚くべき秘密が明らかになっていく。喪失と再生の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
57
ある男性の日記に注釈をつける形で語られるもう一つの人生。喪失と不在が与える意味や影響についての深遠な問いかけが、平行する二つの生のなかで繰り返される。やはり並外れた筆力。非常に複雑な構造をしていて厚みもある作品だった。決して気軽に読める小説ではないが、作者自身の経験を以って為される探求には尋常でない迫力がある。息子の自死を契機に着手された小説かと思いきや、なんと作中の死との重なりは執筆中偶然の出来事だったらしい。解説を読んでから読み直すと、リリアの独白に更なる色味が見いだせるかもしれない。とても良かった。2022/05/23
おさむ
20
これはちょっと好みではないかなあ‥‥。著者は好きで作品はほぼ読んできたけれど、残念ながら及第点はあげられない作品。あとがきによると、途中まで書いた段階で小説の主人公、リリアと同じように、44歳のとき、自らの子供を自死で亡くしてしまう。しばらく経って執筆を再開して生まれた作品とのこと。その影響なのか、登場人物が多すぎる、いたずらに長い、3部構成の意図が読み取れない‥‥欠点ばかり目につく。すべてが良い作品という作家はいないので、まぁしかたありません。次作に期待します。2025/05/27
ズー
19
正直読み始めて三分の一ぐらいまでは、「えーこのノリでこのページ数読むの?キツー!」と思ったのだが、読み進めるにともない、ひきこまれ、愛する?人の日記にコメントを添えながら、記憶を呼び起こしていくリリア。その関係性、思い、そして娘の…色々でまるで自分も身内にでもなったかのような感じで引き込まれた。あとがきでこれまた衝撃的事実を知り、よりこの作品について考えさせられた。2022/07/21
星落秋風五丈原
18
第一部、第二部は語り手の一人称だが第三部で彼女の意図が明らかに。2022/06/11
エル・トポ
14
まだ半分なんですけどね。図書館から3冊回ってきたのでやめました。介護施設で暮らすバーサンが、亡くなった昔の恋人の日記を読み、それに注釈を(イチャモンを?)つけていく。イーユン・リーは「千年の祈り」がとても良かったので読んでみましたが…。初読みの作家の場合、どの作品を選ぶかはとても重要だと改めて認識。2023/11/20
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