大唐泥犁獄

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大唐泥犁獄

  • 著者名:陳漸/緒方茗苞
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 行舟文化(2022/09発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784909735119

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内容説明

唐の時代を舞台にスケールアップした乱歩の娯楽長編を読むような面白さ!
この驚天動地の恐るべき動機は、まさに僕の好みでした!
―― 作家 三津田信三さん推薦!

一族の内紛に勝利して大唐の二代皇帝に即位した李世民の治世、貞観三年の春。
霍邑県を訪ねた旅の僧・玄奘と従者の波羅葉は、県令郭宰の屋敷の女中から「県令夫人を祟る悪鬼を祓ってほしい」と申し出られる。しかし、対面した夫人が玄奘を一目見て発したのは、今すぐ霍邑から立ち去れという謎めいた警告だった。
その夜、郭宰の歓待を受けた玄奘は、師を殺め出奔した兄・長捷の足取りを追うために霍邑を来訪したことを明かす。前県令の崔カクが自殺した事件に兄が関わっているかもしれないと告げる玄奘に、郭宰はこの地の人々が、崔カクがその死後に地獄の判官となったと噂し、彼を祀った「判官廟」は霊験あらたかであると崇拝されていると教える。
逗留中、玄奘は二度にわたって殺されかける。襲われた理由も分からぬまま、醜聞を避けるため郭家を出、名刹・興唐寺に移った玄奘たちは判官廟に足を向けるが、そこで怪現象に襲われ三たび命を狙われる――

目次

楔子一
楔子二
第一章 唐朝の僧、天竺人の逃亡奴隷
第二章 ノコギリの歯、閨房のこと
第三章 大麻、曼陀羅
第四章 興唐寺、判官廟
第五章 三度目の暗殺
第六章 逢引する女、誘惑する僧侶
第七章 死んで、生き返る
第八章 魏道士、杜刺史
第九章 座籠、地下道
第十章 天竺人の正体、老僧の秘密
第十一章 三十丈の地下で
第十二章 訴えごとは冥界までつきまとう
第十三章 君とは何者ぞ? 臣とは何者ぞ?
第十四章 画策する者、参与する者、主催する者
第十五章 魂は冥界に入り、魄は忘川を渡る
第十六章 鬼門関、閻王殿、泥犁獄
第十七章 紅塵は終わりを迎え、生死を絶つ
第十八章 謀僧の手腕、帝王のもくろみ
第十九章 自ら嗟く 此の地 吾が土に非ず
尾声
付録 人物、地理史料
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こてひろ

2
おもしろかった。最後の方はテンポが速くなって良かったが、ややオーバーになってしまったような。他の作品が楽しみ。2023/02/11

チィ★

2
やー面白かった。まあ自分勝手な人達だな、と冷める部分もあるが、人間ってこんなもんだよね。娘が一番可哀想。タイトルと表紙だけだと手に取りづらいのだが、唐代、李世民、玄奘、ミステリーとくると、む?これは…となる。文章も仏教に詳しくなくても読みやすいし、情報量もしっかりしてる。こういうのが読みたかったのよ!玄奘が旅立つ前の話で、頭脳明晰で事件を解決していくのだけど、夢枕獏の空海のやつみたいな感じかな。あれが好きなら好きだと思う。あんなファンタジーではないけど。続編も是非出して欲しい。2023/01/25

ケイト

2
三蔵法師が探偵役、というふれこみだけでツカミバッチリだったこの作品、はたして期待は裏切られませんでした! 僧侶が訪ねてきての首はねと自殺というふたつの衝撃的な幕開けから、奥方の身体の痕跡、消えた死体などの謎が小出しに続き、それらが陰謀を軸にしてひとつにつながった時、物語の壮大さを感じて興奮せずにはいられませんでした。そのさらにあとに続く展開も山田風太郎を連想させるすごみがあり、登場人物もひとりひとりわかりやすくて混乱せず、出版社さんよくこの作品をご紹介くださったと感謝でいっぱいです。続巻はやく読みたい!2022/10/21

1
『西遊記』の元ネタ玄奘三蔵法師が主役のシリーズの一編だというフレコミだし、オビには「名刹に潜む幾多の謎、難事件に挑む「探偵」玄奘」などと書いてあるしで、唐代初期を舞台にした流行りの華文ミステリなのかと思いきや……ぜんぜん違った! いえ、超常現象としか思えない怪事件の真相が人為的なトリックだったりするので推理小説の要素もちゃんとありますが、どちらかといえば通俗小説寄りの伝奇冒険活劇でございました。大唐皇帝に仏教界が仕掛けた陰謀というのが、途方もない大仕掛けで唖然茫然。どえらいお話を読んじゃった……。星4つ。2025/06/29

naimei

1
中国の歴史ミステリと伝奇小説の面白さを同時に味わえる唐の時代を舞台にした広大なスケールの物語!! 中国古典名著の西遊記でおなじみの三蔵法師・玄奘が主人公・探偵役になっており、天竺への旅に赴く前に起こった事件を解決する。物語は壮大で、歴史・宗教・政治謀略など、多くの要素が入り組む。時代小説に慣れていないので言葉の意味などを調べ調べ読み進めましたが、ミステリー要素あり、ファンタジー要素あり、歴史要素ありの超大作。 原書では続きが3冊あるようなので、読んでみたい。2025/05/29

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