内容説明
我が家にAIロボットがやってきた。名前はエイト。ぼくにそっくり。そしてぼくよりうんと優秀!最初はいろんなことをやってもらえてうれしかったけど、だんだん不安になってきて…。涙と笑いの一か月が過ぎて、その日は来てしまった。心通うはずのないロボットとの確かな心の交流を描いた、胸が熱くなる作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
66
児童書。未来科学研究所で、小学4年の岡本栄太(えいた)は10万人目の入場者としてお祝いされた。研究所を見学して楽しんだ後、ひみつのお土産で最新のAIロボットを1ヶ月間貸出してくれた。AI(人工知能)搭載の分身ロボットの作り方は簡単。カップメン容器にロボット製造液と髪の毛と水を入れて、3分間頭の上に乗せる。取り出した中身(人型ロボット)と付属のイヤホンを片方ずつしてひと晩一緒に眠ると完成。出来上がったロボットに、栄太は「エイト」と名前をつける。優秀なエイトに、栄太は喜んだけどだんだん不安になる▽2020年刊2023/07/09
chiaki
43
未来科学研究所から、インスタントで分身が造れる『分身AIロボット』を1ヶ月間の期間限定で借りた栄太。早速自分の分身ロボ“エイト”を造り、都合よく面倒な学校やサッカーをエイトに押し付けるも、次第に乗っ取られる恐怖にかられ…。人間・栄太とロボット・エイトの切なくも心温まる友情物語にホロリとさせられます。「データ、じゃない。思い出だよ。」ラストもじんわりよかったなぁ。中学年向け。2021/05/12
おはなし会 芽ぶっく
26
第47回青少年読書感想文コンクール 北海道指定課題図書 中学年 1か月の期限付きですが、自分の分身のAIロボットを手に入れた小4の栄太。ロボットに「エイト」という名前をつけ、面倒なことは全部やらせ、栄太はゲーム三昧の毎日。ところが何だかエイトの雲行きが怪しく、栄太にとって代わるのでは?と思い始めます…。あぁ、コピーロボット欲しかったなぁ(今でも欲しいですが)。栄太と同じで面倒なこと押しつけようとしていたなぁ。上手くいくはずがないSFの世界でしたが、もうすぐそこまで近づいているのかも?2020/11/28
ケ・セラ・セラ
25
自分の分身が作れるなんて!誰もが憧れる夢のようなお話。はじめのうちは便利で楽チンと喜んでいたけれど、次第に優秀なAIに自分の存在を乗っ取られるような不安にかられて…。そう遠くない将来、AIロボットも暮らしに登場するようになることだろう。そんな未来の子どもたちが喜びそうな、友情も絡めた作品。2021/05/27
ほんわか・かめ
23
自分そっくりのAIロボットが、カップ麺を作るような要領でできちゃうなんて、まるでドラえもんの秘密道具みたい(*^^*) AIロボットに面倒なこと苦手なことをやらせて楽チンだと思っていたのに、なんとなく乗っ取られている気分になってくる。ここまではありがちかなという感じだったけど、その後が良かった!AIと心通わせる過程、別れの時…。新しい友情物語。2021/09/26