内容説明
西の果ての国・銀盞(ギンセン)には、術師の呪いによって二百年眠り続ける姫君がいる――そんなおとぎ話と共に、術師が人々から恐れられる世界。旅の商人ヤコウは、ひょんなことから謎多き術師・ソウシと樫の木の精霊・緑禅の供として、道中の世話をすることになる。「僕は眠りの物語を集めて旅をしているのです。長い間、ずっと」ソウシは自分が「言葉を持たぬものや文字を持たない文明が、世界に残した記憶を読み解く」力を持つ、いわば想術師だと語り、ソウシとヤコウの旅は、やがて遥かなる「祈り」を呼び起こすことになる。「眠りの物語」を巡る、翠色のフェアリーテール!
目次
序
第一章
太陽の種
第二章
第三章
涙のにおい
第四章
月の片割れの忘れ物
第五章
銀盞国の眠り姫
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
旅の商人ヤコウは、ひょんなことから謎多き術師・ソウシと樫の木の精霊・緑禅と出会い、彼らの供として道中の世話をすることになる中華風ファンタジー。「西の果ての国・銀盞には、術師の呪いによって二百年眠り続ける姫君がいる」そんなおとぎ話と共に術師が人々から恐れられる世界。しっかりとした人柄を見込まれて、眠りの物語を集めて旅する想術師ソウジたちと旅する道中で様々な出会いがあって、明らかになってゆく彼らの目的と伝説の眠り姫の真相があって、彼女を目覚めさせることを諦めないソウジたちの物語をまた読んでみたいと思いました。2022/09/21
陸抗
26
行商人ヤコウと、術師のソウシ。旅の途中で出会った二人。ソウシが眠りに関する物語を集めるのを手伝ううちに、長年抱える悩みを大切な思い出と共によい方向へと導かれるヤコウの件は好きだった。ソウシの旅の目的はまだ達成されていないからこそ、二人がまた新たに旅立ってくれることを望む。2023/01/04
史
8
宿命にとらわれた術師と、そんな術師と出会ってしまった行商人との、物語を求めた旅物語。締めとその至るまでの話は少し強引というか、ありきな部分があって、読後感はちょっぴりよろしくない。しかしそれでも二人が繰り広げる旅路は、二人の中にあるモノを発散させていき、そこももまた物語となっていく姿は美味でございましょう。悪くない。2022/09/30
bookshelf_yt07
7
【あらすじ】行商人のヤコウは、円了に住むと言われる不老不死の術師・ソウシと出会ったことで人生が変わる。眠りが浅かったソウシは眠れるようになり、ソウシは眠りの物語を集めていた。ヤコウはソウシと旅するようになり、首都・銀蓋に着いたとき、眠りの物語の意味を知る。【感想】眠りの物語を集める不老不死の術師・ソウシと行商人・ヤコウの旅物語。中華風ファンタジーといったところか。術師に不老不死を与えても、世界は単純にできてないと感じた。またソウシが眠りの物語を集める理由を知ると、切なくなった。2023/03/28
栗山いなり
6
旅の商人・ヤコウがひょんなことから術師・ソウシと出会い共に旅をすることになるファンタジー小説。『眠り』をテーマにしたと思われる物語は普通に面白かった2022/09/04
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