内容説明
北アルプスに連なる飛騨地方の最奥に、古くから熊猟を受け継ぐ“秘境”がある。
雪に閉ざされた長い冬を生き抜く村で、熊は命と暮らしを支える特別な存在だった。
山のカミに祈り、天候と生態を読み、獲物を追う熟練の猟師たち。
深い谷、切り立つ尾根。雪面に足跡をたどり、大木の洞を探る。山に銃声が響く。
鋭い視線と白い息の先に、都市社会から遠ざけられていく“野生の命”が横たわる――。
日本各地で狩猟民に出会い、土地の秩序と調和して生きる姿を記録してきた写真家の新たな到達点。
《探検家・作家の角幡唯介氏による特別寄稿を収録》
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
53
岐阜県飛騨氏神岡町山之村。自分が住む富山県に隣接する地域。そこで、熊を撃つ猟師。あくまで、その地域の日常の営みの中の一つとして取材・撮影されているのが伝わってくる。自然を構成するものとしての熊と住民。熊からの恵みに感謝するこころ。それにしても、猟師の方たちの姿から伝わってくるものは凄い。2022/03/31
こうすけ
20
ヒグマではなく、本州(飛騨地方)の熊狩りを追った写真集。熊撃ちはもちろん、雪深い山奥の暮らしや情景を丁寧にとらえている。自分みたいな、熊が好きな人(なぜか世の中に一定数いる)にはたまらない。狩猟とは哲学。角幡さんの寄稿も含めてとても良かった。2023/05/08
みかん
5
冒頭の誰も足を踏み入れていない雪景色の美しさにまず息を呑んだ。撃たれた熊の写真が少ないのは、昨日の死が明日の命につながる世界で、軽々に写真に撮るわけにはいかないからだろう。2023/09/04
スイBLスキー
4
ポストカードのような表紙。でも下部に目を落としていくと、知ってる雪景色。この中に熊が居るんだな。昨年から熊がとても特別な存在になった。熊の本もほんの少し読んだ。この本には解体の様子も載っていて、それらに対する礼儀も記載されていた。ついさっきまで生きていて、その命を奪い、畏怖と大きな感謝を思いながら残すことなく使い切る。一番の原点じゃなかろうか。他に鯨とウミガメがあった。ウミガメは衝撃だった。でもいつかそこに行ってみたい。2025/02/06
Qfwfq
1
★52022/03/27
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