透明な膜を隔てながら

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透明な膜を隔てながら

  • 著者名:李琴峰【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 早川書房(2022/08発売)
  • 2026年も読書三昧!Kinoppy電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~1/12)
  • ポイント 660pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152101617

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内容説明

台湾出身で17年に作家デビューを果たし、21年に芥川賞受賞。第2言語である日本語で作品を発表する李琴峰は、何を思いながら小説を書き続けているのか。創作の源泉にあるものとは。言語、出生観、性、日本と台湾の歴史、読むことと書くこと。繊細な筆致で綴る

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

167
李 琴峰、4作目です。著者の初エッセイ、ライトなエッセイではなく、芥川賞作家らしくHeavyな内容でした。著者の人となりが良く解りましたが、自身の性的嗜好(レズビアン&真正のM女)をカミングアウトしているとは思いませんでした(驚) https://www.hayakawabooks.com/n/n1bd0259c36a7 【読メエロ部】2022/09/13

ネギっ子gen

56
【あなたたちに届けるために。言葉を紡ぎ続ける。私は作家であり、言葉しかないのだから】“物語という嘘つき装置を脱ぎ捨てた素顔”を見せた初エッセイ集。王谷晶、野崎歓との対談も収録。2022年刊。<それは膜を隔てた伝言ゲームのようなもので、常にうまくいくという保証はどこにもない。時には大失敗に終わり、傷だらけになることもあるだろう。時には膜だと思っていたものが、実は穴が開きそうにない銅牆鉄壁だったと気付くこともあるだろう。それでも私は言葉を紡ぐ。透明な膜の向こう側にいるかもしれないあなたに届けるために>と。⇒2025/07/23

じょんじょん

34
素敵な装丁、そして言葉の大事さを痛感するエッセイです。言語、生、性、旅、芥川賞受賞、読書と映画いろいろな切り口でも彼女の源泉にあるものは、自由への絶対的な欲求なのですね。「言葉の壁」ではなくそこにあるのは、乗りこえることのできない「透明な膜」それは言語に限らない。あんなにも素晴らしい日本語を操る作家が未だにそのように感じているとは衝撃でした。マイノリティをくくりで考えるマジョリティになっているのではないか、と気づかされた。繊細な言葉を紡ぎながら、信念を言葉で伝え続けるという作品の裏にある決意を感じました。2022/10/11

いちろく

28
著者の人生や作家業、性的嗜好をはじめ深く内面に切り込んだ自身を描いたエッセイ。日本と台湾、性別、価値観、環境など経験した様々な差異の体験を壁として隔てるのではなく、膜として捉えている状況が興味深くベージを捲っていた。高い自尊心を持つ一方で、特に作品に対しての他人からの評価を強く意識していることも分かり、著者の内面のアンバランスさが伝わる内容でもある。考え方に全て同意できるわけもなく、かと言って全てを否定するわけもない。著者と読者である私の間にも壁はないが膜はあるのだろうな、と意識せざるをえなかった。2022/11/11

tom

22
著者は、あとがきに「台湾の地方出身者」「女性」「性的少数者」「外国人」「非母語話者」などのマイノリティ属性を押し付けられていると書く。彼女は、それらを「透明の膜」と語り、容易には越えられないけれど、この世界を少しでも風通しのよいものにするため、懸命に努力して風穴を開けると語る。そして言葉もそのための道具の一つだと。こういう考えで小説を書いてる人もいるのかと感じたのでした。言葉に対する感覚の鋭さは、マニアックでフェティッシュだけど、このこだわりはとても好きです。2022/10/11

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