ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ダブル・ダブル〔新訳版〕

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ダブル・ダブル〔新訳版〕

  • 著者名:エラリイクイーン【著】/越前敏弥【訳】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 早川書房(2022/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 420pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150701550

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内容説明

エラリイに匿名の手紙が届く。そこには最近ライツヴィルで起きた事件を記した新聞記事ーー“町の隠者″の病死、富豪の自殺、“町の物乞い″の失踪ーーの切り抜きが。そして、父親の失踪の真相を探ってほしいという妖精のように魅力的な娘・リーマに導かれ、エラリイは四度ライツヴィルを訪れる。そこで待ち受けていたのは、さらなる不審死の連続だった……本格ミステリの巨匠、円熟期の傑作が新訳で登場。解説/飯城勇三

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

koma-inu

43
ライツヴィルシリーズ。本作の魅力は2つで、1つ目が魅力的な娘・リーマ。序盤はエラリー含む登場人物が翻弄される。2つ目は、北村薫さんが「見立て殺人の極北」と評したように、限界に挑戦している事。マザーグース童謡に沿って7つの事件が起こる。真相がもう、破天荒というか、動機や実現性を無視した、キングオブ見立て殺人になってます。これが面白いかというと、実に微妙な感想😂先にこのプロットを思いついたのでしょう、クイーンがやりたい事を優先させた、怪作。2025/08/03

本木英朗

35
エラリイ・クイーン『ダブル・ダブル』新訳版である。旧訳版は読んでいなかったので、俺は初めてだ。エラリイに匿名の手紙が届く。そこには最近ライツヴィルで起きた事件を記した、病死や自殺などの新聞記事の切り抜きが。そして、父親の失踪の真相を探ってほしいという、魅力的な娘・リーマに導かれるようにして、エラリイは四たびライツヴィルを訪れる――という話である。超凄かったです。さすが名探偵エラリイ、そして作者クイーンである。さらに言えば、翻訳者の越前さんにもだけれどね! 大満足でした。またいつか読もうと思う。2022/09/08

ぽんすけ

32
新訳版はここで終わりか。すごく読みやすかったのでハヤカワさん他の作品も新訳出版お願いします。しかしライツヴィルシリーズはモヤモヤが多かったなぁ。国名シリーズと比較してすっきり感が希薄というか、なんかエラリイの性格が女々しくなった気がするというか。より人間らしくなったという見方もできるので好みが別れるところか。今回の犯人はきちんと当てることができた。誰に動機があったのかという奴である。ドッド先生は強迫神経症がひどすぎて絶対犯人じゃないと思っていたので、あとは消去法であの人ねという感じ。さらばライツヴィル。2025/11/10

LUNE MER

28
ライツヴィルものの中でも特に緩慢な展開のイメージ。しかしながら、別に読んでいて退屈というわけではなく、ライツヴィルの醸し出す空気がこの展開を許容している気がする。事件にしても、客観的に見れば連続殺人事件には見えないものを探偵が騒いでいるだけと思われても仕方ない展開。ましてこの時期のエラリィは犯人に利用されて犯罪計画の遂行に意図せず寄与してしまう後期クイーン的問題の渦中。ヒロインはなかなか魅力的だが、彼女もまたイタリアでセカンドライフを共にするパートナーには該当しなさそう。2022/09/02

くさてる

27
数十年ぶりの再読。もちろん内容はほとんど覚えてなかったけれど、ヒロインのリーマの自由奔放さは印象に残ってました。せっかくのその個性が、後半に生かされてなかったのは残念。でも、こういう見立て殺人のミステリの面白さは堪能できた気がします。2022/10/21

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