創元推理文庫<br> ペンギンは空を見上げる

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創元推理文庫
ペンギンは空を見上げる

  • 著者名:八重野統摩【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 東京創元社(2022/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488437213

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内容説明

将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船による宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。そんなことくらいできないようでは、NASAのエンジニアになんて到底なれないから、と。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひたすらひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生が現れて……。第34回坪田譲治文学賞を受賞した、ひとりの少年の夢と努力の物語。奮闘するハルくんのことを、きっと応援したくなるはずです――読み終えたあとは、もっと。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

107
元々書店で以前に出逢い、どうしてもと購入し積んでいた作品。当たりだった。元書店員の勘はまだ鈍らず。昨晩、温泉地にて拡げてからほぼ一気読みとなった。まず、初読の知らぬ作家であるが非常に読み易い事はある。しかし、それ以上に小学校6年生という年齢の子達の心情と風船ロケットというテーマが絡み合い、現代的な問題や障害も上手く纏わり続きが読みたく逸る心で頁を捲っていたのである。自分のあの頃に思いを馳せて。年始に良き作品を読ませて頂きました。2023/01/08

おしゃべりメガネ

95
『同じ星~』を読んで、すっかり魅せられてしまった八重野さん。北海道出身というコトもあり、やっぱりいい意味で贔屓してしまいます。本作は『坪田譲治文学賞』受賞作で、小学6年生でロケットエンジニアを目指す男子「ハル」を主人公に、不思議な距離感の友達「三好」と海外からのハーフの転校生女子「イリス」を中心に展開される青春物語です。人それぞれ、様々な環境におかれた中でもやはり大切なのはコミュニケーションで、その手段は決して一通りではないんだなと。自分の思いだけで、決して閉ざすことなく、人との繋がりを大切にしなくては。2025/04/10

yutaka

88
【第一回北陸文庫大賞 グランプリ・第34回坪田譲治文学賞受賞作】  将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルは、風船による宇宙撮影を目指している。ある事件をきっかけに教室内で孤立していたハルの前に、金髪の転校生鳴沢イリスが現れて……。皆さんのレビューが良かったので期待して読んだが、期待以上の作品で涙してしまう場面もチラホラ。人と人との間にあるバリアーにも改めて気づかされ、良い読書だった。2025/04/19

となりのトウシロウ

86
NASAやJAXAのエンジニアになる夢を持つ小学6年生のハル。子どもらしからぬ大人びた少年で、風船ロケットを自力で作って成層圏から見た地球を撮影することを目指している。そんなハルのクラスに金髪の転校生・鳴沢イリスがやってくる。「仲良くしてくれなくていい」自己紹介でそう言い切るイリス。ハルとイリス、ある意味似た者同士がやがて・・・。ハルの一人称で物語は進行。老成したハルの思考はとても小学生とは思えず、意地っ張りで一人が好きで他人との協調性に乏しい、その理由が分かればきっとあなたもハルを応援したくなるはず。2025/03/23

yumiha

47
就寝前の30分ほど読むと布団も温まってうとうとし始める就寝前読書。読み始めは、風船ロケットが好きな小6少年の成長物語だろう。それなのになぜ児童書扱いではなく、創元推理文庫なん?とか、ハル少年はなぜクラスで孤立しているんだろう?心の中のツッコミやボヤキが多いなぁ?などの疑問が、だんだん明かされてきた100ページを過ぎたあたりから、えっ⁉と気になって次々と読み進んで止められず、結局読了してしまった!もう午前3時に近かった。睡眠不足になるほど惹きつける本に久々に出会ったけれど、読メでは読了が思ったより少ない。 2025/05/14

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