ワンダーランドに卒業はない

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ワンダーランドに卒業はない

  • 著者名:中島京子【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 世界思想社(2022/08発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784790717720

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内容説明

空想が日常の子ども時代、誰もが異世界へと旅する時間を持つ。物語に没頭する喜びは、ずっとあなたを支えてくれる。本を開いて、自分の中の子どもに会いにいこう。『クマのプーさん』から『ゲド戦記』まで――中島京子・初の児童文学エッセイ集。

目次

まえがき
1 プーの森で、ことばと遊ぶ――A・A・ミルン『クマのプーさん』『プー横丁にたった家』
2 銀河ステーションから、めくるめく幻想世界へ――宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
3 二人がそれぞれ、親友のためにやったこと――エーリヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』
4 物語に没頭する、圧倒的な幸福感――ロバート・ルイス・スティーヴンソン『宝島』
5 教訓を見いだそうとする者は追放されるだろう――マーク・トウェイン『ハックルベリ・フィンの冒険』『トム・ソーヤーの冒険』
6 植物とコミュニケートする農系女子――フランシス・ホジソン・バーネット『秘密の花園』
7 ワンダーランドは卒業を許さない――ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』
8 「衣装だんす」で、ファンタジーと出会う――C・S・ルイス『ライオンと魔女』
9 コロボックルはわたしたちの先生なのだ――佐藤さとる『だれも知らない小さな国』
10 愛があれば。愛さえあれば。どんなに世界が苛酷でも。――カルロ・コッローディ『ピノッキオの冒険』
11 才能ある女の子の行く末は――ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』『続あしながおじさん』
12 ウェンディの哀しみ――J・M・バリー『ピーター・パンとウェンディ』
13 「不要不急」と灰色の男たち――ミヒャエル・エンデ『モモ』
14 人間が想像できることは、必ず人間が実現できる――J・ベルヌ『二年間の休暇』
15 反省、赦し、和解こそが、知恵である――ルーネル・ヨンソン『小さなバイキングビッケ』
16 落語の世界に通じる『ラッグルス家』の物語――イーヴ・ガーネット『ふくろ小路一番地』
17 「時」とはなにか? 時間旅行SFの金字塔――フィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』
18 二十一世紀の読者のために作り直された、ル= グウィンからの贈り物――アーシュラ・K・ル= グウィン『ゲド戦記』

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

56
中島京子さんが子ども時代に愛読した本を紹介している。ほとんどが外国の作品だった。ということに私は期待がはずれて・・・。「ワンダーランド」というくくりだからなのか? 今ひとつ入り込めなかった。2022/10/14

よこたん

45
“このエッセイを書いている間、わたしは物語に没頭し、言葉のセンスに大笑いして、とても幸福な時間を持った。読書というのは、なんと安上がりで気楽なタイムマシンであることか。” 読み手それぞれが受け取る世界がある。同じ本でも「へえ~そうとるんだ!」と感じるし、響く箇所も違うことが面白い。『小さなバイキングビッケ』の章がとてもよかった。既読の本のところでは、子どもだった頃の空気がよみがえってきて、嬉しくなった。『あしながおじさん』『秘密の花園』については、なかなか辛辣な中島さん。ふわ~っと読んでいた私とは大違い。2022/12/02

Roko

33
子どもの頃に読んだ本を大人になって読み返してみると、意外な発見があるんです。子どもの頃には嫌な大人だと思っていた人が、意外といい人だったということに気がついたり、子どもの頃にはわからなかった食物や飲物が、今は手に入るようになっていたりすることもあります。  まだ読んだことがない本が何冊かあるので、読みたい本リストにリストアップしなくっちゃ! 「ワンダーランドに卒業はない」というタイトルに、激しく同意です!2022/11/29

混沌工房

17
中島京子さんが子供の頃に愛読していた本についてのエッセイ。あげられた18作のうちまったく知らなかったのは『ふくろ小路一番地』、いずれ読んでみようと思う。中島さんの意見に感心したり意外に思ったり。今春から海外児童文学をボチボチと再読しているので参考にさせてもらおう。ラインナップ見て気づいたのは18作中11作(多分)が日本でアニメ化されていること。『ビッケ』なんてアニメでしか知らないもん。『コロボックル』アニメで見た記憶があって確認したらやはり佐藤さとるが原作のものだった、ジャパニメーション恐るべし。2023/09/07

おおにし

17
中島京子さんの児童文学をテーマにしたエッセイ集。中島さんはこれらの児童文学を読み直してエッセーを書いている。私は子供のころにあまり児童文学読んでいなかったので、児童文学を読み直す楽しさがよくわからないが、大人になってから読んだ「モモ」と「ゲド戦記」はこのエッセーを読んでもう一度読んでみたくなった。2023/04/18

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