地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理

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地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理

  • 著者名:亀山陽司
  • 価格 ¥999(本体¥909)
  • PHP研究所(2022/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569852751

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内容説明

「世界を動かす偉大なロシア」という信仰は、なぜ生まれたのか? 2022年2月に開始されたロシアによるウクライナ侵攻は世界を驚かせた。しかし、ロシアの歴史を振り返ると、モンゴル帝国、リトアニア、ポーランド、スウェーデン、オスマン帝国、ドイツなど常に四方の周辺諸国と戦争をし、国家消滅の危機にも陥りながら領土を拡大してきた。そのためロシアにとって戦争は歴史そのものであり、この国の偉大さを証明するものでもある。本書では、日本人には理解しがたいこうしたロシアの行動原理を、元駐ロシア外交官が、地政学、歴史、文化、対外政策などを複合して解説する。ロシアは何をしようとしているのか? ●序章 ロシアの行動を理解するために ●第1章 ロシア帝国の4つの地政空間 ●第2章 ロシア外交の方向性を変えた19世紀 ●第3章 ヨーロッパの地政学~世界大戦期のロシアとドイツ ●第4章 ロシアン・イデオロギー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ta_chanko

24
本文後半の「ロシアにとって戦争とは、単なる防衛でもなく、単なる侵略でもない。それは巨大な「祝祭」であり、国民によって何度も追体験されるべき歴史的記念碑であり、イデオロギー的な実践なのである。」との記述が全てを語っている。ロシアとは、歴史的に形作られてきた非西欧=正教・スラヴの文化圏。これを守るためには専制も厭わない。国連による集団安全保障が機能しない以上、勢力均衡によるリアリズム外交で平和を構築するしかないのか。冷戦が終わっても、アメリカとロシアのイデオロギーが衝突している状況は変わっていない。2022/10/11

山口透析鉄

23
市の図書館本で。著者のYahoo個人記事を読み、どんなものかと興味を持ちました。 ただ、本の内容はさほど大したものはなく、正に通り一遍、というのが相応しい評でしょう。帝政ロシア以前からのロシアの歴史のおさらいくらいにはなるかも知れませんが、現状の分析等に役に立つかと言えば、残念そういう類の本ではなく、やはり新書といっても岩波新書あたりとは相当の差があります。 東洋経済オンラインの記事はいま著者が従事している林業絡みのものも読んでみましたが、やはりこれも通り一遍で、著者の限界を感じます。以上です。2023/07/22

Ex libris 毒餃子

14
ロシアン・アイデンティティーを地政学を中心に学べる本。勃興期の歴史で知らない部分がありまして勉強になりました。2022/12/03

いぬたち

8
タイトルそのままで内容も硬め。特にロシアや東欧周辺の歴史には馴染みがなかったので読むのに骨が折れるが現在のロシアの思想が形成される過程を知ることができる。現在まで紡がれてきた宗教観、イデオロギー、何よりも幾多の戦争をくぐり抜けてきたロシアの行動について納得しなくても少なくともある程度理解できる内容となっている。2022/11/21

バルジ

6
書題の通りロシアの「行動原理」をその歴史と地政学的な観点から読み解く。概ねロシアの対外関係の通史として簡便であるが、若干の危うさも孕んだ一冊である。殊に気になるのが著者が繰り返し「NATO拡大」とアメリカの政策志向を批判的に見ている点であり、ロシアの論理を理解するという方向よりロシアの論理に呑まれている感がある点である。しかしその点を除いたとしてもロシア固有の「歴史」に起因する戦争観と愛国・宗教との強い関係は指導者の問題ではなく、国家の来歴の問題であり、その「克服」は容易ではないだろう。2022/10/24

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