内容説明
「享徳の乱」「応仁・文明の乱」など戦国時代の扉を開いたとされる大乱をはじめ、室町時代には、将軍家・鎌倉公方家・関東管領家の抗争や、守護家内部での家督争い、「下克上」の象徴ともいえる守護代層による権力掌握など、数々の紛争がいたるところで勃発していた。
絶対的権力の不在による混沌を背景にした衝突と和睦の連続は、室町という時代を、実に複雑怪奇に彩ると同時に、ダイナミズムに溢れたものとしているのである。
本書は、この混乱に満ちた時代の中で、権力者たちがいかに繁栄、あるいは没落していったか、そしてのちの戦国の世がどう形成されていくことになったのかを、豊富な概念図や系図をまじえて解説する一冊。
目次
はじめに
第一部 将軍家・鎌倉公方の内訌
第二部 守護家の勢力争いと、その明暗
第三部 下克上のはじまり、台頭する守護代
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫の煙
9
とにかく人名がややこしい。巻末の人名索引には、528名が登場。最多は足利なのは当然で、次点は多分上杉姓である。室町時代中盤以降は、全国諍いばかりであるが、ほとんど一族内での争い。2023/05/05
nizi
5
複数の下剋上を俗説への反論も含めて執筆、編纂した本。できごと別なので、「新九郎、奔る!」の新刊が出るたびに読み返すことができる。ところでこれは電子化されたのだから、前著の「戦乱と政変の室町時代」も電子化して欲しい。2024/12/15
Hundley
1
応仁の乱が掴みどころがないみたいには理解していたが、これを読んでやっと混沌としていた状況が少しイメージできるようになったかもしれない。世襲ってのは両刃の剣だなと。2025/04/05
娑婆乃呼吸
1
タイトル通り、諍いだらけ(しかない)室町時代ですが、そこにシビれるあこがれる(あこがれはしない)時代。 足利将軍家、鎌倉公方・上杉氏、細川・斯波・畠山、赤松・山名・京極・六角・尼子などバランスのよいラインナップのなかで、浦上・多賀以上に抜擢(?)されたのが富樫氏も取り上げられているところでしょうか。 一般書なので、ある程度分かりやすかったのですが、上杉氏の章で「ここまで多くの上杉一族の名前が登場したので、混乱をしている読者もいるかと思う」とあり、自分のことだなと思いました。関東むずいわ…(畿内もむずい)2022/07/11
みゆう
0
室町時代は明治時代に御法度で資料が少ないので多くの歴史小説家は手が出せないとあるように名前を見ても誰だか分からないし、何が起きてたのかもほぼ分からないので読んでみたけどちんぷんかんぷん。 今回は断念した。。2022/10/01
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