内容説明
京都<千年の古都・世界のKYOTO>を、今よりもっと味わい深く――。
本書は、気象予報士の著者が『源氏物語』をまったく新しい視点から読み解きます。
「気象」から『源氏物語』に触れると、京都はいつもより魅力的に映ってくるのです。
紫式部は、科学的といえるほど精緻に気象現象を描写していたことがわかりました。
――そう、まるで平安時代の気象予報士かのように……!!
紫式部はなぜここまで気象の描写にこだわったのか? 本書はその謎にも迫ります!
<著者からのメッセージ>
「京都を歩くと、『源氏物語』の気配を感じることがあります。
山や川、日々の天気や四季折々の風や光、雨、しぐれ……。
そこに平安人たちの気配を感じることができたら、どんなに素敵なことでしょう。
ぜひみなさんの新しい目で、紫式部が気象の描写に込めた意図や思いを楽しんでください。
私にはそれが、はるか千年の時を超えて現代に届いた、紫式部からのメッセージにも思えるのです」
『源氏物語』に描かれた風と光を、千年後の京都に探しにいきませんか?
(※本書は2016/10/22に株式会社 三五館より発売された書籍を電子化したものです)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
27
この作品とは全く関係ないのですが、先日婚約された眞子様と小室さん、小室さんが美しい月夜に、眞子様に連絡をされたエピソードがありました。この月夜をはじめ自然の移り変わりは、太古の昔から同じような経験をしてきたのではないかと思います。源氏物語をひもときながら、気象を語るこの著書は、視点がユニークだと思います。そして、自然の移ろいを文学にした紫式部のセンスも素敵だと思います。2017/09/09
nemunomori
5
源氏物語の読みどころは気象にあり。物語の背景を織りなす京都の四季と気象を、現代の気象学のデータに基づいて丁寧に解説しています。紫式部の繊細な季節感や観察力の鋭さ、描写の確かさに改めて感動します。2017/10/18