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内容説明
朝日新聞「天声人語」で紹介された波乱万丈のレルヒ評伝、待望の増補新版。
「あの敗戦、その挫折、この困窮――。映画かドラマの脚本を書いてみたくなるほどの波乱に満ちた後半生ではないか。」(天声人語 2019.2.7)
明治末期、軍事視察のため来日したオーストリア・ハンガリー帝国の参謀将校レルヒ。
日本軍の要請で、滑走技術のみならず、競技会・スキーツアーの開催法、軍隊での雪中露営・行軍の方法など、体系的なスキー指導を行った。
レルヒは故国ウィーンで、ツダルスキーらと共にアルペンスキークラブで活躍し、帝国軍へのスキー導入を行った、筋金入りのスキー愛好家だった。
帰国後のレルヒは、第一次大戦の戦禍に巻き込まれ、最前線で指揮をとる。
しかし敗戦、故国は瓦解。苦悩の後半生となった。
しかし日本では、レルヒのまいた種が大きく成長していた…
新版では、レルヒ後の日本スキーの発展を描く新稿50ページを増補。
レルヒ離日後わずか10年余で、今日まで続く全日本スキー選手権大会の第1回が開催された。
他のスポーツよりはるかに遅れて日本に入ってきたにもかかわらず、瞬く間にオリンピック参加を目指すまでに飛躍した。その原動力はいったい何だったのか?
日本のスキー文化の礎が、ここにある。