ニュー・ダッド ──あたらしい時代のあたらしいおっさん

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ニュー・ダッド ──あたらしい時代のあたらしいおっさん

  • 著者名:木津毅【著者】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 筑摩書房(2022/08発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480815682

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内容説明

「おっさん=古いもの、いまの社会の悪しき土台を作ったもの」とみなされる今日この頃。それならいま「おっさん」はどこへ行くべきなのか? 国内外のポップカルチャーをヒントに、「あたらしいおっさん=ニュー・ダッド」たちの姿を見つめるエッセイ。ドラマ『ストレンジャー・シングス』、 映画『20センチュリー・ウーマン』、ブルース・スプリングスティーンやボン・イヴェールといったミュージシャン、 ゲーム『Detroit: Become Human』、漫画『クッキングパパ』といったカルチャーの中のニュー・ダッドたちから、一般人のパパ系インスタグラマー、プリキュア好きのオタクまで。

目次

(はじめに) あたらしい時代にふさわしい魅力的な大人の男性とは
【Section 1】 キュートなダッドたち
いま、たるんだお腹が熱い(『ストレンジャー・シングス』)
呪いを断ち切る魔法は「楽しむこと」(─)
変わりゆく「古き良きもの」(『カーマイン・ストリート・ギター』)
ときにダッドはウザくならねばならない?(『ありがとう、トニ・エルドマン』)
「男子」ノリを乗り越える(『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』)
(個人的なこと1) 「女の子みたいな男の子」だった僕はこうして育った
【Section 2】 あらゆる立場をこえて
ゲイがダッドになるのに必要なもの(『キッド──僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか』)
マイノリティの味方をする体育会系(ベン・コーエン)
女性たちから少年が学び育つ物語(『20センチュリー・ウーマン』)
ダンディズムを引き受け、新しくする(ザ・ナショナル)
「大きなお友だち」が立派なダッドになるとき(─)
(個人的なこと2) 痛みを抱える隣人と生きていくのは簡単じゃないけれど
弱さを見せることは感情の奥ゆきを知らせること(『Detroit: Become Human』)
「男らしさ」に変革をもたらす黒人スターたち(『WAVES/ウェイブス』)
日本には料理が得意なニュー・ダッドがいる(『クッキングパパ』)
「弱さ」と向き合い、変わろうとする「強さ」(ブルース・スプリングスティーン)
(個人的なこと3) ダッド好きの僕が子供っぽい彼と付き合っている理由
【Section 3】 成熟の先にある優しさ
「ダッド恋愛ゲーム」に男性同士のケアを学ぶ(『Dream Daddy』)
生きることを肯定するユーモアと想像力(ウェイン・コイン
エトガル・ケレット)
「男らしさ」も「男らしくなさ」も豊かに共存しうるもの(ボン・イヴェール)
(個人的なこと4) バーベキュー・パーティと「多様性」
(おわりに)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akihiko810/アカウント移行中

21
「おっさん好きのゲイ」である著者が国内外ポップカルチャーから、「古いもの」とみなされがちな「おっさん」の新しい姿について語っていくエッセイ。印象度B+  新しい男性像の提言と、それをめぐるゲイ目線のカルチャー批評として、とても面白い本だった。 この本で、ブルース・スプリングスティーンは保守でなく、リベラルな民主党支持者だと知った。そしてとても孤独で、傷つきながら生きてきた一人の男性であることも。「ボージャック・ホースマン」というネトフリアニメが、ままならぬ人生を描いた傑作だとも知れたが、時間がないので…2022/12/26

しゅん

10
嫌われがち、というか「嫌っていいもの」とみなされやすい「おっさん」の魅力を、欧米のカルチャーを中心におっさん好きゲイの立場から綴っていく。途中に「個人的なこと」というコラムが入るページ構成からもわかる通り、個人の生活とポップカルチャーとの不可分な関わりが浮かび上がる本だと思う。その関わりの描かれ方に少し救われている気がする。プリキュアの話とボージャック・ホースマンの話で何度か泣きそうになる。木津さんが「乙女のポリシー」で子供の頃踊ってた話で、同曲への私の30年来の愛着がはちきれんばかりになった。 2022/08/06

今野ぽた

4
「弱さを見せることは感情の奥ゆきを知らせること」という一節がとても印象深く刻まれた。良書。2022/09/08

梅田

3
「おっさん好きのゲイ」である著者が自分の至近距離の人間関係とポップカルチャーとを交差させながら、とかく「古いもの」とみなされがちな「おっさん」の新しい姿について語っていくエッセイ。軽くてユーモアのある語り口でするする読めてしまうし、ポップカルチャーへのリファレンスも的確で色んな本や音楽や映画への批評としても抜群によかった。連載時の最終回はジャスティン・ヴァーノンを取り上げていて、やはり最後はこれしかないよね!と納得した記憶があるが、本書でそのあとに追加された「個人的なこと④」はそれを上回る納得感だった。2022/08/06

much

2
個人的にボージャック・ホースマンが大大大好きなのでその章が特に良かった。私もダイアンが一番好き…。エッセイに近いほど個人的な話が多くてそのおかげか、元々勝手に親近感を抱いていたのに、より身近な存在に感じられて面白い。2022/08/19

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