いつもだれかが見ている

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いつもだれかが見ている

  • ISBN:9784750517421

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内容説明

《世界のどこかで密やかに、出逢いとドラマが、生まれている》
14人の写真から広がる、せつなく、謎めいた14の小説。


国籍も性別も様々な写真の中の14人は、どんな物語を秘めているのか?
レンズ越しに見つめているのはだれか?
見ること、ふれること、出会うことの現在を、鋭く映し出す小説集。


奇妙で、せつない、人間たちの営みを写しとる、小説×写真の競演。


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【目次】
■オニグルミのような
■幸運ケーキ
■失踪
■上塗り
■ピアノレッスン
■橋の上の男
■どこかで見かけたあの人
■まぶたの裏側
■右半分
■似ているかしら?
■やってきた写真
■中毒
■生きなかったもう一つの人生
■ポーズする彼女

■あとがき

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まっと

24
ポートレート写真家のアネケ・ヒーマンと、グラフィックデザイナーのクミ・ヒロイのユニットからの依頼で二人の写真作品に大竹昭子がインスピレーションを拡げて短編をつけた作品集。面白い企画。元はユニットの展覧会で展示された「まぶたの裏側」「右半分」の2編、他の12編は企画を拡大した本書書下ろし。題材の写真は様々で、短編を1つ読む都度もとの写真に立戻ると被写体の不思議な表情に改めて気づく。送られてくる写真「ありき」で話を紡いだ大竹の着想、更にはユニットが大竹に白羽の矢を立てる契機となった「間取りと妄想」も気になる。2023/05/05

きたさん

21
写真家が撮った人物写真から連想して書かれた物語、というコンセプトの掌編集。実在の人物の写真が物語の前に載っているからなのか余計に、「実在の人間に勝手に物語を付けることの不躾さ」を感じてしまった自分に驚きました。その写真に写る人物の一人称(というテイ)で書かれた物語ではそれほど不躾さを感じなかったのだけれどそれはなぜなのだろう、に始まり、写真ではなく絵だったら同じような不躾さを感じることがあったのか、その人物がAIで合成されたものだったらどうか、と自分の中で思考が飛躍していくことが興味深かったです。2023/01/19

ayumii

17
スルッと知らなかった世界に連れていかれる気分。そういうふうに言われると、そのように見えてくる。2023/06/15

まこ

11
絵を参考にストーリーを練ってみるの写真版。主人公が写真に関わった、コロナが話の背景にあるものもあり、絵より写真の方が身近にある存在。上塗りのタイトルの意味が、壁の塗り替えに始まり語り手の人生と、そに名の通り上塗りされていく。2023/05/28

メイ&まー

8
異国から送られてくる写真からの着想で編まれた掌編の数々。不思議とも奇妙とも言えないような言えるような出来事。冷静な視線で切り取られると、どんなことも、まあそういう事もあるかもね、と思えてしまう。深掘りしたいけど、そっとしといた方がいいかな、と何となくうやむやにするのをよしとする。2023/10/19

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