ナチ・ドイツ最後の8日間 1945.5.1-1945.5.8 - ヒトラーの死から降伏まで/その歴史的空白をひもとく

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ナチ・ドイツ最後の8日間 1945.5.1-1945.5.8 - ヒトラーの死から降伏まで/その歴史的空白をひもとく

  • ISBN:9784799110621

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内容説明

独裁者は「もはや」いないのに、戦争は「まだ」終わらない。

1945年4月30日、「一人の総統」といわれた男の突然の退場により時代の歯車が動きだす。
首都が陥落し、降伏への交渉が多方面の水面下ですすむ一方で、ある町では大量自殺が発生。 高官の逮捕と地下潜伏、その後のナチ狩り、同時多発で横行する報復的暴行や暴力的な追放、強姦事件、「死の行進」など……
激動の瞬間を、500人を超える登場人物とともに追体験する。

多くの日記や伝記、手紙や証言から知る、崩壊と始動の歴史的瞬間

強勢を誇った一つの国家が破滅に向かっていくさなか、その渦中に生きた人々は、どう考え、どう行動したか。
日ごと刻一刻と変化する時代の断面を活写する本書は、いま世界で進行中の惨劇をも彷彿とさせずにおかない。

目次

はじめに(「時のない時間」/国民大移動/没落と始まりと)
プロローグ 1945年4月30日(防空壕でのヒトラーの最期/ミュンヒェン占領 ほか)
1945年5月【1】日(スターリンとの分離交渉の失敗/ゲッベルス一家の心中 ほか)
1945年5月【2】日(降伏と略奪と/ヒトラーの遺体の捜索/あるミサイル研究者の戦後 ほか)
1945年5月【3】日(ハンブルクの無血の明け渡し/ベルリンにおける大量強姦 ほか)
1945年5月【4】日(「部分降伏」文書の調印/アデナウアーの政界復帰 ほか)
1945年5月【5】日(「業務遂行政府」の形成とその顔ぶれ/「荒々しい追放」の始まり ほか)
1945年5月【6】日(最後通告/死の行進/「要塞都市」ブレスラウの悲劇 ほか)
1945年5月【7】日(無条件全面降伏へ/ディートリヒ家の不釣り合いな姉妹 ほか)
1945年5月【8】日(調印式のやり直しに固執したスターリン/「ヴィクトリー・デイ」 ほか)
エピローグ(「崩壊」の日か、「解放」の日か/デーニッツ政府の処遇/一つの終わりと一つの始まり ほか)
謝辞/訳者あとがき/原注/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つちのこ

52
ヒトラー自殺の翌日からドイツの無条件降伏までの8日間に起こった象徴的な出来事を分かり易くまとめている。ナチの犯罪はヨーロッパ全域に及んでいるので、追いかけるのが大変だが、終戦のどさくさにまぎれて歴史の闇に埋もれてしまったカップ・アルコナ号沈没事件や略奪された美術品の奪還作戦など新たな史実を知りえたのは収穫。1945年5月8日がドイツ国民にとって〈解放〉の日でなく、前代未聞の〈悲劇〉の日として受け止められた世論は複雑な心境でしかない。日本の8月15日はどうだったのか?遥か昔の国民の心情を想った。2025/02/13

ののまる

12
分厚い本だけど字が大きくてびっくり。なんとかソ連よりも英米占領地下に移動させたい涙ぐましい最後のあがきが印象に残る。復讐されちゃいます!と訴えて、アメリカにソ連侵攻の前にちゃんとそれ考えなかったのか?と一蹴されたり。ヒトラ−自殺の4/30からたった数日間で、ものすごい駆け引きと状況が変わっていく。ちょうど79年後のGWに読む。2024/05/06

uskmal

6
戦争に洋の違いはない。読んでて日本の戦争と似たことが多いと思ったが、終戦の受け入れ方はちょっと違うと思った。ただ、戦争は絶対悪、これは変わらない。2023/08/19

Masayuki Shimura

3
【この世の終わりのような悲観的な気分が一方にあり、さあ、これからだ、という覚醒の雰囲気が他方に存在しているのだ】(文中より引用)・・・・・本書の着眼点がまず素晴らしいというのが一点。そしてその着眼点を活かす膨大な情報量と構成力がこれまた素晴らしい。運命の8日間を扱ったノンフィクションとしての興味深さはもちろんのこと、ドイツ国民がこの8日間でどのように戦争と折り合いをつけようとしたのかも非常に考えさせられるものがありました。2023/04/13

こうきち

1
人名集のようなものでもあるので、正直、追いかけるのが大変です。ほとんどが知らない人だし。  ナチスを支持した人も批判しなかった人も同罪。みたいな考え方は、ちょっとピンと来ないところもあります。ただ、ヒムラーの話なんかを読むと、失敗して自殺するくらいならおかしなことするなよという気分になる。2024/11/13

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