内容説明
日本共産党について今、どれほどの人が正しく理解しているのか? 戦前に遡り、複数の党史の中から、その後、削除された「不都合な真実」を掘り起こし、格差是正、ジェンダー平等、気候変動といったグローバルな課題に取り組む表側の姿勢からは見えない真の姿に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
12
佐藤優の個人的怨念のこもった渾身の一冊。「100年」と題されているが100年の歴史が概説されている訳ではなく、チョイスはまぁそうですか、という論点のみ。ただ共感・共鳴できるところもいくつかある。主には党発行の年史が書き換えられるポイントなど。私の理解では『60年史』は宮本体制下での集大成、『70年史』(佐藤氏はなぜこちらからの引用がほとんどない)はソ連崩壊を祝したもの、『80年史』はとりあえず出さないと感あふれた残念な記録。そして90年、100年はもう発行する力もないという状況。残念。2022/08/18
元よしだ
8
読了~~ うっ、つまらなかったです。 はじめに と おわりに に期待値マックスでよんだのですが。。2022/09/20
れいまん
8
昨日発売日で一気読み。 15年くらい前に、立花隆氏の日本共産党研究を読んで居るので、戦前は、ほぼ同じ。ただ立花隆氏のは戦前までなのでその後の変遷がわかったのは良かった。それにしても、著者ならではの切り口で丁寧に書かれているのは面白いところ。 世の中に希望が無くなり人々が暗い気持ちになると共産党の主張に傾く若者も出てくる。その人たち向けかな2022/07/22
ディスカバ
7
綱領を基に内在論理をつかみ、評価(批判)していく内容で、一読の価値はある。1回で分かったとはならないが。党の危うさや欺瞞について述べられているところが多い。 老舗政党はだいたいそうなのであろうが、複雑な歴史や綱領の変遷経緯があることが分かる。 党員がいいと思えば政党としては成り立つのだろう。信じる者は救われるとする科学的社会主義が党の現状ということではないだろうか。2022/08/17
yurari
5
先日読んだ中北氏の著書よりも断然わかりやすかった。佐藤氏の個人的な感情も垣間見れるのでその点は注意したい。共産党がアメリカ(占領軍)を信頼していた時代があったのが意外だった。一貫して反米なのかと思っていた🤔/共産党は「普通の政党」ではなく暴力革命の方針をとる政党であるというのが政府の公式見解/共産党は自らの判断ミスを認めない。「敵の出方」論もそうだが、すべては相手の出方によって自分たちの行動が逆規定されると言っているのに等しい。2022/09/04