内容説明
コロナ禍で大学に通えず、ほとんどの時間を家で悶々と過ごしていた若者。「何でこんなことになるんだ」。ひとり暮らしのアパートから学校へ続く道の途中、踏切の向こう側の建物が目に入る。コンビニへ行くときも前を通る場所。中に入ったことはない。が、ちょっと気になる。教会だった。「わざわざ日曜日にミサに行くほどの価値があるのだろうか。変な勧誘をされても困るし、初めての場所に顔を出すのは気が重い」。そんな彼を待つ運命は――。姜尚中氏推薦! 「現代の『ストレイシープ』(迷える子)に捧げる愛の教えの対話」「数ある教えや思想のなかで、キリスト教にもわりといい見方、考え方があると感じてもらえたら」(著者)。人と人生を比べてみじめな気持ちになる。他人を信用できず、好きになれない。そんな方に、絶望から一歩踏み出すドアのあり処を示してみたい。 〈構成〉●一、自分を信じる ●二、人を信じる ●三、明日を信じる ●四、信じる心を育てる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
41
悩みのある学生に神父が語りかける言葉。その優しい口調から神のあり方や教えを伝えているように思いました。自分の信仰とはどこに寄り添うことなのか考えさせられます。2023/03/21
優希
39
再読です。悩みのある学生が率直に神父様に話をしているのが良いですね。神父様も丁寧に受け止めて答えるのも優しさを感じました。それはまるで迷える子羊を導く姿に重なります。自分の信仰の拠り所として神父様に寄り添いたくなりました。自分はプロテスタントですけどね。2024/05/21
ひまわり
27
借り本。手元においてアンダーラインをひきながら読みたい。若者と神父が対話方式で疑問を投げかけ答えていく。神父が押しつけではなく優しい語り口なのも信じてみようかと思える。2023/04/06
紫羊
16
昨今は何のための信仰かと暗い気持ちになる出来事が多いけれど、片柳神父の優しい語りもあって、素直な気持ちで読み進めることができた。2022/08/10
チサエ
11
未信者の学生さんの様々な質問に神父さんが答えていく。救われるのはクリスチャンだけなの?と、かなり根掘り葉掘りな話しもあって興味深く、学びになった。【イエス様の信頼は「弟子たちは、わたしのことを絶対に裏切らない」という信頼ではなく、「たとえいまは裏切られても、この弟子たちならいつか必ずわかってくれるはずだ」という信頼なのです】とあり、期待と信頼の違いになるほど~。マザーテレサの名言も散りばめられており、読んでよかったです。2022/07/28