中公文庫<br> 統帥乱れて 北部仏印進駐事件の回想

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中公文庫
統帥乱れて 北部仏印進駐事件の回想

  • 著者名:大井篤【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 中央公論新社(2022/07発売)
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  • ISBN:9784122072275

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内容説明

仏印進駐をめぐる混乱は、前段階の陸軍のドイツ迎合やそれに同調する海軍部員の横紙破りへの対立として顕在化していた。本書中盤以降では、フランスとの平和的進駐の合意を現地陸軍が無視して無理矢理に戦闘行為に入ろうとするのを、海軍が陸軍上陸部隊船団から護衛艦を撤退させるという非常手段まで執って阻止する顛末が描かれる。その後も確執は激化し、ついに遣支艦隊に「協力不可能、離脱セヨ」との命令が下されるが……。
一参謀の視点に徹して仏印進駐の〝失敗の本質〟が浮かび上がる迫真の記録。
半藤一利による著者インタビューを付す。

〈目次より〉
 序  阿川弘之
第一章 北部仏印への野望
 第二遣支艦隊参謀に
 佐藤参謀副長と大激論
 三国同盟論再燃
第二章 昆明作戦を口実に
 掃海艇派遣の下命
 海軍中央の情況・態度
 陸軍統帥部による倒閣
 仏印相手の猿芝居
 支那方面艦隊司令部に出頭
 「C事件」で上京
第三章 封ぜられた「策謀」
 ハノイで佐藤と会談
 「武力不行使」の中央電報
 封鎖作戦だけでも手一杯
第四章 「謀略」の再台頭
 富永少将のハノイ入り
 東条陸相の黒い影
 進駐の大命下る
 神部員の越権、僭越
 連合艦隊から増派
第五章 「交渉成立セリ」にも拘らず
 国境線でついに戦火
 あくまで平和進駐で
 陸軍現地の陰謀を中央に警報
 西村兵団上陸延期
 暗転する事態
第六章 「協力不可能、離脱セヨ」
 期せずして全海軍が一致
 二人がかりの弁慶役
 「大命」を無視した波集団
 「信ヲ中外ニ失フ」
第七章 事件の反省不徹底に終わる
 三国同盟にショック
 陸海中央合同研究会
 妥協した海軍統帥部
あとがき
インタビュー:日本海軍和平への道程 〈聞き手〉半藤一利
〈解説〉大木毅

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

2
旧版を読んでいたので再読だが、前に読んでからしばらく経ち、組織人としての大井篤の姿がさらに鮮明に浮かび上がってくる。参謀は指揮官ではない。決断をするわけでもなければ、電報一つ独断では打てない。それを司令官や参謀長たちとやりとりしながら起案し、サインをもらう姿はありありと思い浮かぶ。また、宛先を誰にして、誰を受報者にして、というのは今のビジネスメールも同じで、そこにさまざまな思いが込められている。最後の半藤一利との対談で語られている、親しい同期だったという小園大佐の昏睡する姿に、多いは何を思ったろうか。2022/12/06

Shinya Fukuda

1
タイトルは西原一策の統帥乱れて信を中外に失うによっている。北部仏印進駐時の陸軍の暴走が大井大佐の日記と海軍の通信記録から明らかになる。少し読み難いが資料としての価値は高い。大井氏は情報畑の出身でイギリスの専門家だがこの時期はニ遣支の参謀だった。海軍善玉、陸軍悪玉というのは短絡的だが仏印進駐だけは陸軍が悪い。悪玉の代表が佐藤賢了と冨永恭司、共に東条英機子飼いの部下だ。大井氏は思想的なことは全く主張していない。軍命に忠実だっただけ。佐藤らはそれが邪魔になった。この争いは組織としては現代にもある話だと思った。2022/10/30

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