- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
中原の覇者を目指す者たちの深謀遠慮
中国最古の年代記『春秋』を孔子が編み、呉越が戦った時代。管仲や子産、孫子など二十人の名臣を軸に、各国の興亡のドラマを描く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
218
中国の春秋時代の中から 宮城谷昌光が 名臣を選んだ列伝。 戦国時代に比べて 馴染みのない名臣が 多いが、そのことが逆に あらためて 著者の中国古史に対する造詣の深さに 感嘆させられる..本書を読んでいると 中国の遥か昔を旅しているような気持ちに なれる、そんな列伝だった。2017/02/22
楽
29
05年、単行本。三国志名臣列伝の後漢篇、魏篇に比べるとくどくて読みにくいのは史料が少ないためか。想像の翼を広げられる博識が羨ましい。『管仲』『重耳』『晏子』ほか長編や短編も多いのでそれらへの言及はわずか。『三国志外伝』に「太史慈については、なにも書けなかった」とあるが、本筋を書くとこぼれる個人がいる。さて、この時代の中国では姓と氏が別であったことを知る。日本も(意味が異なるが)平安時代には姓と氏の違いはなくなっていく。個別の話はコメントへ。そして次は俄然秦の人物が多くなる戦国名臣列伝へ。2023/09/02
Tomoichi
21
名臣列伝の春秋編。毎回のことながら中国の歴史は騙し合い殺し合いで、伍子胥を除く名臣の方々は天寿を全うしたようですが子孫に関して言うと心細い限り。著者が単独の小説にしている子産や晏子・管仲、有名な孫子、その他の作品に登場する名臣たちを短編で描く。著者の作品に登場する孔子(儒教)はどうも生臭く好きになれません。宗教と言うよりもイデオロギーだからでしょうか?2017/01/11
サチオ
18
以前に著者が小説に取り上げた事のある人物も含め、いずれも芯を持ち、筋を貫いた人物ばかり。彼らをいずこかで知り得た方が掘り下げて知るための入り口には適していると思います。そして是非、彼らを主人公にした小説を読んで欲しい!その中でも子産は私のNo.1です。2016/10/25
中島直人
11
宮城谷昌光さんの武将列伝の古代中国版。抑えた筆致で、切れ味良く人物像を描いていく。ただ、個人的には一人一人の人物の成長を活き活きと描き尽くす長編作品の方が好きだな。2011/07/12