内容説明
この島は、何かおかしい
脱出手段、連絡手段、頼れる大人、ナシ!
楽しい思い出になるはずの家族旅行。惨劇が繰り広げられる神の島で生き残ることはできるのか――
無邪気な時、人は一番残酷になれる――
この島、何かがおかしい――。
子供を神と崇める土着信仰が根付く児宝島。息子の瑠偉を養子に迎えて一年の記念にこの島を訪れることにした辻村京子、正樹、そして瑠偉の三人は、前夜に墜落した隕石の影響で立ち往生していた鶴見夫妻とともに島へ渡る。天候にも恵まれ、楽しい家族旅行になるはずだった。しかし……。なぜか島には大人がいない。そして携帯電話や無線が使えず、島のそこかしこが荒らされている。まるで、無垢な子供が自由気ままにいたずらをしたかのよう。さらにいくつかの視線を感じ始めた。この島で何が起こっているのか。誰に見られているのか。辻村夫妻は島を調べるのだが、その隙に瑠偉が攫われてしまう。攫ったのは、この島でもっとも神様らしい存在だった――。
調・装画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
202
七尾 与史は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。前作の「全裸刑事チャーリー」と打って変わって、著者の新境地でしょうか?タイトル通り、救いのないホラーでした。 https://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=97845762201782022/03/18
モルク
106
辻村夫妻と養子となった10才の瑠偉は2泊3日の家族旅行に児宝島に行く。港からのフェリーがエンジンの故障で出航できなくなりクルーザーをレンタルしていざ島へ。人口700人のうち500人は未成年、しかも小学生以下が圧倒的に多い島ではあるが、それにしても大人の姿が見えない。大人はどこに、そして夫妻の見たものは…子どもたちが集団で大人を惨殺する。そして瑠偉も連れ去られ夫妻も命を狙われる。土着の宗教子供を神として奉る仔羅教のせいか隕石の影響か。原因も解決策も見当たらず逃げるのみ。結末は…救いがない。2022/11/23
ちーたん
88
★★★☆☆【島から脱出せよ!】子供を神と崇める土着信仰が根付く児宝島へ家族旅行に訪れた辻村一家。島に到着すると子供は居れど大人が居ない。旅館はもぬけの殻。さらに携帯は圏外。電話も不通。この島、何かがおかしい…◆死亡フラグ<失踪トロピカル寄り。プロローグ。残虐七尾さんキタ━(゚∀゚)━!!ってワクワクしたけど、失踪よりかはマイルド。グロ苦手な人や結末にアンサーを求める人には不向き。私のような非日常を小説で楽しみたいゼロサムゲーム好き変態さんはщ(゚д゚щ)カモーン笑。サクサク読みやすかった!2022/04/11
aquamarine
84
内容紹介を見て死亡フラグのようなコミカルなミステリを想像する人はいないと思いますが、…とここまで書いて既視感が。失踪トロピカルのレビューに同じようなことを書いてました。大人が自分の大事な人を守るために攻撃をかいくぐって奔走する様を、ものすごい勢いで一気に読まされてしまったけれど、読後の爽快感はなく中途半端な気持ち。分類としてはミステリじゃなくてホラーかと。パニックホラーやスリラーがお好みなら楽しめるかと思いますが、失踪トロピカル同様に「七尾さんを初めて読むなら私はこれではなく他の作品を勧めます。」2022/02/26
雅
76
ただひたすらに狂気でした。何故?の部分が全然説明されていないけど、ホラーとしてはまずまずかな2022/04/04




