内容説明
ミステリには「清張以前」と「清張以後」がある――。巨匠の凄みを凝縮した初期の傑作8編。心臓麻痺で突然死した教員の机に開かれた百科事典には「星図」の項が。その意味を探る表題作のほか、清張ミステリの出発点「張込み」、新人俳優に舞い込んだ映画出演の 末を描く「顔」、九州某県の市長急死の謎を追う「市長死す」など、誰もが持ちうる後ろ暗さや焦りを克明に描く本格推理短編集!(解説・日下三蔵)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ@no book, no life.
107
清張氏の初期短編集で、清張没後30年企画として新潮社が編んだ最新刊。僕は学生時代のある時期、貪る様に清張作品を読んだ時期があった。それ以来久しぶりに読んだのだが、やはり清張作品は別物である事を実感。人という業である故の人生の奈落からの凄みを感じさせてくれる桁が明確に違う。それを堪能出来て実感出来る一冊。学生時代から僕はいつも思うのであるが、もし現代に清張氏が生きていらしたら現代ツールを活かしてどういう作品が産まれるのか。そんな事を夢見る凄みを味わえる作家はそうそういないのである。2022/10/23
ふじさん
91
評論家曰く、ミステリには、「異常な舞台」で起こる「異常な事件」を描いた「清張以前」に対し、リアリティを重視した「普通の舞台」で起こる「異常な事件」を描く「清張以後」がある言う。清張の凝縮した初期の傑作8編。突然死した教員の机に開かれた「星図」の意味を探る表題作。清張ミステリの出発点「張込み」、新人俳優に舞い込んだ映画の依頼の顚末を描いた「顔」、強盗仲間の行方を執拗に探る男を描いた「共犯者」等。今読んでも色あせない面白さがある、さすが清張。誰もが持ちうる後ろめたさや心の焦りを巧み描写で描いた本格推理短編。2025/11/27
涼
79
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/11/post-504b38.html ほぼ全てが、既読でした。あらためて清張は面白いと思います。2022/11/18
じいじ
75
ここへ来て「清張ミステリー」にハマってしまった。8篇の短篇は、どれも面白い。初期作品と言えども完成度が高く、細部まで気配りが行き届いていてケチをつけられません。【表題作】学園内が二派にわかれて紛争のなか、38歳の教師が謎の突然死を…。警察の検視結果、死因は心臓麻痺。疑いのない自然死で決着か?に見えたが、事件の様相を…。私は大手企業の内紛を描いた【殺意】が好きです。 役員間近の男が、秘書の席を離れた15分足らずの間で謎の死を…。死因は青酸カリによる中毒死と判明。自殺か、他殺か?【顔】は再読でも、面白かった。2024/12/21
キムチ
70
初期もの短編。大半は倒叙ミステリー、個人的に好みラインナップ。既読もあるが何度読んでも名作感は薄れず。超短編「張込み」はミステリー執筆のお手本とすら思える。戦時中の影を下地にしたモノは埋もれた、消されたダークが更に山積?と推測に繋がる。清張=昭和と任ずる向きに異論は少ないと思うが「煙草、愛人、残業」が社会の根底に常在 ザ昭和を形作った要因の一部?と思った。当時を肌で知る人が消えて行っても、読まれるサブカルのトップには間違いない。サスペンスの魅力はトリックじゃなく人の心理、動機!だからこそ読みたくなる2024/09/10
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