内容説明
三十代のおえんは独り長屋で暮ら しながら〈縁結び〉の仕事をして いる。評判はよいがいささか難し い話も舞い込んで……。息子を一 人で育てる女の縁をとりもつ「結 び観音」。腕のいい魚売りがなぜ か縁談に尻ごみする訳とは(「鯛 の祝い」)。他、「神かけて」「夕 明かり」「余寒」表題作の全六編。 人の営みの陰影を〈ご縁の糸〉が 浮かび上がらせ、照る日曇る日の 心の機微をしみじみ描く時代小説。 (解説・大矢博子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
11
こういう題材ならもっとうまい料理法があるのでは、と素人考え2024/01/14
onasu
11
文庫改題もしていないのに…。でも、記憶の希薄化はいい塩梅(?)で、初読の折の感想を読み返すと、これが珍しくも同感。(何年も前なら心境も変わっているが、僅か5ヶ月前、てこの方がショック!) 謂われない理由で離縁されたおえんが、縫い物の内職の傍ら縁結びも生業、と言うかお節介の2巻目。生家の元番頭が何くれと面倒をみてくれるが、その丈右衛門が言う通り、(頼まれもしない)岡っ引きの真似事をなさるようになるとは、てのに同意。離縁された商家を頻々と訪ねるのも理解不能。 好きで読んでいる割に、文句ばっかし。(苦笑)2022/08/21
こけこ
1
なんとなく買って読み始めたら、第2弾でした。まさに「袖振り合うも他生の縁」で。「縁」が周囲の人たちを繋いでいるなと実感しました。2022/12/20