てつほうの鳴る浜

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てつほうの鳴る浜

  • 著者名:森川成美【作】
  • 価格 ¥1,287(本体¥1,170)
  • 小学館(2022/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784092893207

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内容説明

戦乱時代を強く生き抜いた少年の冒険物語。

武士が嫌で商人になりたいと家出した少年長種は、博多を目ざそうと、無断で水軍の船倉に忍び込むが、見つかってしまう。

「武士をやめたい。おれは商人になりたいのです」
そういう長種に、水軍の大将は、
「人それぞれに決まった運というのがある。運を変えようと思うな。運に心を任せれば、かえって勇気が出るぞ」
そう言って大将は、豪快に笑い、懇意にしている商人の家に連れていって、奉公できるように取りはからってくれる。

こうして長種の新たな運命は動き出す。


元寇という史実の中で翻弄されながらも強く生き抜く少年を描くエンタティンメント。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

izw

10
主人公の長種は、蒙古襲来絵詞に名前が残る竹崎季長の弟という設定。鳥飼二郎と名乗る商人、張英が宋の第五皇子という設定も面白い。未来が見える不思議な少女いとが要所要所に現れ、長種を手助けする。運命に翻弄される長種が、自分の運を楽しめと言われ、運を楽しむと決めてからは腹が座り、頼もしくなった。元の軍勢が周囲の村を襲ってから、博多湾に攻め入り、神風が吹いて撃退されるまでは、息もつがせぬスリル満点の展開だった。2022/11/25

7
時は鎌倉、肥後の国。戦が嫌いで商人になると家をとびだした竹崎長胤は、もぐりこんだ船の大将の手引で、博多の塩を商う商人のもとで働くことに。しかし、運には逆らえないのか、大きな戦いに挑むことになってしまう。元寇の戦いについてよく知らず、すでに鉄砲を使って攻めてきていたことに驚く。当時侵略されていたらまったくちがった今になっていたのだろう。2022/09/18

ねこ

6
元寇を下敷きにした物語。武士であることを嫌い、商人になろうとした少年が、ふしぎな少女と出会い、水軍の大将として元との戦に関わっていく。闘いたくなくても、闘いはやってくる。苦い。戦闘が始まってからはページを繰る手がとまらなくなった。「運命には逆らえないのだから、運を楽しめ。そうすれば、どんな運命も自分のものになる」。うん、そうだね。ラスト、主人公の兄じゃが蒙古襲来絵詞を描かせた(といわれる)竹崎季長であることがあかされる。兄じゃ、ごくろうさまでした。2022/08/19

アーサー

3
高学年以上。YAでもいいかも。 元寇を下敷きに書かれたのもの。武士を嫌い家を飛び出した主人公の長種。商人として生きていくつもりが恵まれ体格のため護衛になってしまう。 元寇を下敷きにしてるけど謎の少女いとが最後まで分からず不思議なお話でした。 水軍の大将が言った「運を変えようとすることではない。運を楽しむのだ。」という言葉が印象的。2022/09/06

tama

2
鎌倉時代、元寇前夜の博多を舞台にした話。武士として生きるよりも商人として働きたいと思う、主人公の竹崎長種。しかし、元(モンゴル帝国)の日本侵攻に巻き込まれ、戦いの場に身を投じていきます。 北条氏による支配も届きにくい北九州が舞台で、朝鮮半島との貿易で栄えていることが背景にあるせいか、船上や船乗りたちの描写が印象的です。武芸の素養があるが、どちらかといえば武士の世に未来を見出せない長種が、その資質・素養により物語に巻き込まれていく様が読み進むにつれ引き込まれます。中学生以上向き。2022/10/13

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