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内容説明
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子どもに伝えたい、命の尊さと愛。
韓国で第21回(2021年)文学トンネ子ども文学賞大賞を受賞。
地球で最後の一頭となったシロサイが、その懐で生まれたペンギンの子に、その最後の力をふりしぼって伝えたかったこととは・・・・・・。
自分は何者なのか、どうして生きぬかねばならないのか。つらくて眠れないような長い長い夜があったとしても、この命を精一杯生きようという勇気がわいてくるような物語。
著者ルリは、美しいイラストとユーモラスなストーリーが人気の作家で、本作でもオールカラーの挿絵がたっぷり入っている。韓国で「子どもに読んでほしい児童書NO.1」として、ベストセラーとなった作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
62
人間から「ノードン」と名付けられゾウの保護施設で育ったシロサイの長い長い旅路の物語。保護区から野生に戻り愛する家族を持ち家族を殺され動物園に保護され同胞に逢うが彼も密猟者に殺されて「最後のシロサイ」となったノードンが空爆で壊滅した動物園でたまごを大事に抱えた一羽の雄ペンギンと出会ったことから、名前のない小さな命を護って繋ぐ旅が始まる。お話に心を委ねつつ表紙を覚えていてね。ノードンの角が何で折れてるのか。小さなペンギンが何で草原にいるのか。たくさんの命を見送った命が消えて小さな光に繋がるその時に思い出してね2023/07/26
マリリン
39
受け継がれる命がある。父親が2人でもいい。チクから託された命をノードンが大切に育て自らの命を託す。小さなペンギンが懸命に生きている姿を見たらシロサイの事を思い出すだろう。決して忘れない...色々な思いが脳裏を去来する。命を紡いできた、今は存在しない人たちを。多くの人達から溢れる愛情を受け、星になった娘に問いかける。ありがとう、愛しています...と。あなたに託された生を大切にしたい...と。装幀に惹かれ、お気に入りさんのレビューに惹かれ手にした本書にはたくさんの大切なメッセージが込められていた。2023/03/28
東谷くまみ
38
ウィンボからチクへ、チクからノードンへ。どんな辛くて苦しくても、これだけは守りたい、決して失いたくない、繋いでほしい。いつの日かきっと。3人の心を照らし続けた君はまさに希望。「希望」の抱える物語の大きさを思う。亡くなった人たちの物語を忘れずに、想いを繋ぐために、語り続けるために…託された君はこれからを生きる。そうか、ぼくに名前がないのは、ぼくはわたしたちだからか。今を生きてる私たちはいつかの日の、誰かの「ぼく」なのに…新聞で戦争の字を見ない日がない。それが悲しい。2024/07/13
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
38
2018年にキタシロサイのオスが死んだ事で自然界での絶滅となった話からこの物語は生まれたそう。絶滅や密猟など、いろんな要素が加味されたこの物語。沢山メッセージが詰まっている優しい物語。命を繋ぐこと、生きている事は奇跡なんだと思えてくる。2023/08/06
まる子
32
地上最後のシロサイのノードンが、人間の欲望や戦争により、仲間、家族、友達を失った。同じくペンギンのチクも同性の恋人を失った。そんな2匹が卵を孵す旅へ。目指すは海!種は違うけれど、お互いを信じ、助け合い、時に笑いあう。最後に卵を託された旅は新しい命「ぼく」との出会い。誰が親なのか、名前がなくても繋がりあう未来を信じての長い長い夜はこれからも続く。ぼくにはお父さんが3人もいる!ペンギンの糞に笑気ガスの効果があるとは知らなかった!韓国の「トンネ子ども文学賞」受賞作。『カモメに飛ぶことを教えたネコ』に似ていた。2023/08/13