内容説明
死と隣り合わせのなか、思い知った人間の宿痾とは?
学問に勤しみ、恋をし、芸術談義に明け暮れる……いつの時代でも、どこにでも普通にいる若者たちは戦場で何を見聞きし、何を強いられ、何を考え、思ったのか?
今こそ読みたい珠玉の戦争論
私はこのとき、人間には一向に進歩しない領域があることを理解した。人間は救いようのない決定的な宿痾を背負わされて生かされているのだ。未来永劫、この大地の上の濁世から、いがみ合いがなくなることなどないのだ。戦争ほど人間的な行為はほかにない。それを誤魔化してはいけない。……本文より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
at-sushi@進め進め魂ごと
36
帝大の文学青年であった筆者の祖父が、孫である著者に語り伝えた中国戦線での生々しい記憶。 任期満了による除隊・帰国を心待ちにしていた将兵を、現地除隊・即日召集という詐術で死地に赴かせる国家の残酷さよ。戦友と共に不殺を誓いながら、銃弾と敵味方の血煙の中であっけなく理性を剥ぎ取られ、「戦争ほど人間らしい行為は無い」ことを思い知らされるくだりが生々しい。 運良く生還しながら、その罪悪感に一生苛まれていた祖父。 どれほどの災害や天変地異がよってたかって起きても戦争ほど残酷にはなるまい。平和てぇてぇ。 2025/08/20
mochizo
3
東大での文学青年が戦地に言った話し。説教臭いかと思ったら、いやいや泣けました。右でも左でもなく、ただ切々と戦争の現場のひどさが゛わかります。是非広く読んでいただきたい本ですね。2022/11/25
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