内容説明
本作品は出版社「沖縄タイムス」で配信されていたタイトルを再配信しております。重複購入にお気をつけください。
1972年に出版された著作を大幅に加筆、復刻したもので、沖縄各地の祭祀(さいし)と芸能を紹介した好著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
島々の多様性ある祭を取り上げる。「沖縄の祭は、沖縄・宮古・八重山の諸島ごとで、内容がかなり違う…宮古諸島では、米が獲れないので、旧暦五、六月に粟・麦の収穫と季節変わりを祝う節と称する祭を行い、また旧暦八月十五夜に祭を行ったりする。八重山諸島は、旧暦六月がプール・プーリと呼ばれる収穫祭の季節で、旧暦八月には、一年の願成就の祝いといって結願と称する祭を、八、九月ごろには節の改まりを祝う節の祭、十月には新しい作物の種子下しを祝賀する種子取り祭を島々で行う。…また波照間島のように、盆にプールを兼ねさせるところも」2022/01/13
ふら〜
0
古来沖縄から復帰前までの沖縄の祭事や芸能を振り返る前半部分(といっても8割以上あるが)と、復帰後現在に至るまでの沖縄芸能の推移を見る後半部分からなる。祭礼における舞・踊りに沖縄芸能の源流と原日本を見る視点は興味深く、イザイホーについても比較的詳しく述べているなど、民俗学の入門としても良いかと思う。こういう本にありがちな現代沖縄音楽(喜納昌吉やBEGINとか)には触れておらず、あくまで射程としては伝統芸能の領域。2017/11/10