内容説明
「限界集落」「無縁社会」「孤独・孤立」──現代社会が直面する様々な問題の処方箋として「コミュニティの再構築」に期待が寄せられている。だが、地域社会は誰によって、どのようにつくられるのか? 本書は教育学の見地から、社会関係資本の醸成と再構築の過程を丹念に描き出し、理論的・実証的に社会教育の役割を明らかにする。
目次
序章 地域社会と社会教育
1.地域社会と社会教育をめぐる問題
2.本書の構成
第1章 地域社会の政策をめぐる問題
1.「コミュニティ」をめぐる政策の動向と問題
2.学校と地域の「協働」をめぐる政策や議論の特徴
3.地域社会をめぐる政策の問題
第2章 社会教育学の基本的構図と課題
1.社会教育学の基本的構図
2.社会教育の「終焉」をめぐる議論
3.社会教育学の新たな構図
4.「個体論」から「関係論」へ
第3章 「社会関係資本」論の応用可能性──社会教育学との接点
1.社会教育学と社会関係資本論
2.社会教育学に関わる三つの論点
3.社会関係資本の醸成に関するアプローチ
4.実証研究の枠組み
第4章 地域活動への「参加」を規定する要因の分析──「中間集団」の役割に着目して
1.分析の目的と方法
2.地域活動への「参加」に中間集団が持つ役割の検討
3.地域活動への「参加」を規定する要因
第5章 地域活動を通じた社会関係資本の醸成過程──長野県飯田市を事例として
1.事例研究の対象
2.事例研究の方法
3.分館活動を通じた社会関係資本の醸成過程
4.社会関係資本の構造的・認知的特性
5.公民館主事の地域における役割
6.飯田市における分館活動を通じた社会関係資本の醸成過程
第6章 学校支援を通じた社会関係資本の再構築過程──大分県佐伯市を事例として
1.事例研究の対象
2.事例研究の方法
3.地域における社会関係資本再構築の過程
4.社会関係資本の構造的・認知的特性
5.校区コーディネーターの活動の特徴
6.佐伯市における学校支援を通じた社会関係資本の再構築過程
終章 地域社会のつくり方
1.本書の議論のまとめ
2.結論
3.本書の課題と展望
注
文献一覧
あとがき
索引
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