内容説明
稀代の論客はこうして作られた
「私は人生で三度マルクスに出会っている」。浦和高校、同志社大学で過ごした濃密な青春の日々が甦る――。
「マルクスが『資本論』で解明した論理は、超克不能である」という確信に至るまでの、自らの思想的軌跡をたどる。著者の思想の根幹をなした浦和高校時代、同志社大学神学部時代の友人や恩師との濃密な日々を回想しつつ、カール・マルクスとの若き日の出会いを綴った、著者初の自叙伝。付録として、文庫版のためのあとがきにかえて――講演録、文春学藝ライブラリーのためのあとがき、解説(中村うさぎ)を収録。
※この電子書籍は2010年11月に文藝春秋より刊行された文庫をもとにした文春学藝ライブラリー版(2022年7月刊)を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
21
著者の高校・大学の自叙伝です。当時のものの考え方の変遷がよくわかります。学生運動は庇護された子供たちの革命ごっこだなと思います。2024/03/11
kenitirokikuti
6
佐藤優の初期作のひとつ。2010年に文春文庫に入ってたが、新たに文春学藝ライブラリーへ。佐藤氏、62才になり、今年腎臓病のため透析を開始、そして前立腺がんのため前立腺を全摘出したそうな。妻からの腎臓移植を考えているそうな▲旧文庫版の中村うさぎによる解説が再録されているが、新文庫おまけの2010年に同志社で行った講演録があり、その中で中村が同志社卒で、バプテスト派の厳しいクリスチャン•ファミリーの生まれと触れていた。中村の『ゴクドーくん漫遊記外伝 聖マリア修道院の怪談』(1993)は覚えてるな。2022/07/09
都人
3
著者の自叙伝(但し外務公務員試験に受かるまでの)である。本人は「両親に対する報告書」だといっている。p415。自叙伝にありがちな、自慢話の類いは一切無い。それにしても、私と比べて学問への取り組みの真剣さが凄い。 2022/11/13
Y.T.
2
あまりに重厚過ぎる。。。 佐藤優は『国家の罠』を大学時代に読んだことは覚えているが、内容は完全に忘れた感じ。 マルクスとキリスト教が(青年期の)著者の思考にとって、きわめて重要な意味を持っていたということは十分理解できた。 12章は『資本論』と「同志社の栞」の、13章はフロマートカの引用が急に鬼のように続いて、笑ってしまった。2024/05/27
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